弾性歪・界面歪拘束系におけるエピタキシャル成長メカニズムの理論的・実験的解析-2
Project/Area Number |
04227225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
伊藤 太一郎 大阪府立大学, 工学部, 教授 (10081366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦田 淳 大阪府立大学, 工学部, 助手 (60231908)
藤村 紀文 大阪府立大学, 工学部, 助手 (50199361)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | Bi_2Sr_2CuOx / 超伝導体 / 配向制御 / 固相エピタキシー / ダブルドメイン / ミスマッチの異方性 / エピタキシャル関係 |
Research Abstract |
(110)SrTiO_3基板上での(115)Bi_2Sr_2CuOxエピタキシャル膜の方位分布の異方性について研究した。基板加熱なしでスパッタ法によって、Bi_2Sr_2CuOx膜を成膜した。成膜条件をかえても常にアモルファス状態であった。これを820℃真空中でアニールすることによって固相反応を利用してエピタキシャル膜とすることを試みた。主として通常のX線回析とω法によって構造的評価を行なった。 まず、オフ角なしの(110)SrTiO_3基板上では(115)film〓(110)sub〔110〕film〓〔001〕subと(115)film〓(110)sub〔110〕film〓〔001〕subの関係を満すダブルドメイン構造をとることが判明した。一方、(110)から1.6゚オフ角を持つオフ基板上では、ω法によると(115)回析線は4.8゚の半価巾を有し鋭いピークと肩を有していることが判明した。解析の結果、基板の〔110〕subに対して51.4℃軸がかたむいた粒が鋭いピークを形成し、48.4゚かたむいた粒が肩の部分に対応することになった。格子のミスマッチは基板の〔T10〕subに5.5%、〔001〕subに-2.8%と異方性を持つ。前述の2種類の粒は〔001〕subのまわりにミスマッチの大きい方向に異ったかたむきを持つことになる。 基板と薄膜の界面を含む断面の原子配列をみてみると、ミスマッチを緩和することのみを考えると(116)が成長することになるが、界面に接する原子密度が小さく、多数の原子が大きな距離を移動する必要があり格子エネルギーを増加させることになる。(115)の場合界面に接する原子の密度も高く、原子の移動量も少くてすむ。したがって、大きなミスマッチ(異方性のある)の緩和は界面における歪エネルギーと格子エネルギーの競合する中で系全体のエネルギーを最小にするように進行することになる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)