Project/Area Number |
04227227
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
堂山 昌男 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (40010748)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 正顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (90013531)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 分子動力学 / 金属 / 合金 / 結晶成長 / 結晶成長機構 |
Research Abstract |
金属中に打込まれた陽電子の状態は金属試料中の原子空孔、点欠陥などイオン密度の低い格子欠陥に非常に敏感であることが最近明らになってきた。LSI,VLSI,ULSIなど半導体の加工が微細化されるにつれ、結晶の欠陥の制御が非常に重要になってきている。それにもかかわらず、半導体中の点欠陥の状態が余り明らかにされていないまま、電子工業への応用のみが先に進んでしまっている。企業においては明日の研究に追われていて、このような基礎の研究をおろそかにしている。 半導体中の結晶欠陥の荷電状態はフェルミ準位により異なるため、金属のようには簡単ではない。n型、p型の半導体のフェルミ準位は温度により変化する。これと同時に各不純物準位を占める電子の占有数も異なる。また、それがために、また陽電子を用いて半導体中の欠陥の荷電状態、濃度を調べることができる。本年度は主としてシリコンの中に結晶欠陥およびドーパントがあり、禁止帯の中にエネルギー準位がある場合、温度によりどのように電子による占有確率が変った場合の各々の準位を占める数を計算し、実験結果と合せた。 陽電子は電子の反粒子であるので正に帯電している。半導体中の負に帯電した結晶欠陥があると、陽電子はクーロン相互作用により引っ張られ、その結晶欠陥にトラップ(捕獲)される。しかし、これらを鮮明に研究するのには室温以下の温度が必要である。これは第1に室温以下の温度でフェルミ準位がかなり変化する場合がある。陽電子と結晶欠陥の間の結合エネルギーが小さければ高温ではトラップされても再び逃出して(デトラップ)しまうことによる。 本研究では温度及びドーパントの量、欠陥の密度、試料温度を制御することにより欠陥の荷電状態を変え、陽電子を用いて結晶欠陥の状態を非破壊的に決定した。これらの成果は半導体工業への基礎となる。
|