Project/Area Number |
04228205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
浅田 雅洋 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30167887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小森 和弘 東京工業大学, 工学部, 助手 (20202070)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 半導体光増幅器 / 低次元量子井戸 / 量子細線 / 歪量子井戸 / GaInAs / Inp量子細線 / 雑音 / 雑音指数 / 自然放出光間ビート雑音 |
Research Abstract |
本研究は、低次元量子井戸構造の特徴である高利得特性および、歪量子井戸構造における効率の良い反転分布形成に着目し、低次元量子井戸構造及び歪の導入による半導体光増幅器の低雑音化を目的としている。 本年度は、低次元量子井戸構造及び歪の導入によって低雑音特性がどこまで向上できるかを理論的に明らかにすると同時に、新作製法を用いて極微細の量子細線を作製し、その発光特性、偏波特性を明らかにした。 まず、密度行列理論を基に低次元量子井戸構造半導体光増幅器の雑音特性の理論解析を行った。解析結果から、量子化次元を減少するにつれて反転分布パラメタは減少し、雑音指数は、量子箱構造で理論最低値(3dB)に近い3.3dBが得られることが示された。また、量子化次元を減少するにつれて、利得波長帯域特性が急唆になり、自然放出雑音の等価帯域幅が小さくなる。これによってフィルターを入れたのと同様の効果が得られ、自然放出光間ビート雑音が大幅に低減できることが示された。特に量子箱構造においては、光フィルターなしで低雑音光増幅器として動しできる可能性があることが明かとなった。 また、歪量子井戸を活性層に導入した半導体光増幅器の雑音特性の理論解析から、量子井戸構造においても歪を導入することによって量子細線程度の低雑音特性が得られることが明らかとなった。 つぎに、われわれの提案している低次元量子井戸作製法を用いて、GaInAs/InP量子細線の試作を行い、その室温PL発光特性を調べた。その結果、サイズ効果に伴うPLピーク波長のブルーシフト及び、量子薄膜とは異なる量子細線固有の偏波異方性を確認した。以上より、この新作製法によって、半導体光増幅器の活性媒質としては十分な密度の量子細線が作製可能であり、また、室温で量子細線効果が現れるような極微細な量子細線が作製可能であることが示された。
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