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孤立一次元カルコゲン鎖の電子物性と構造の圧力変化

Research Project

Project/Area Number 04230219
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

辻 和彦  慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (10114563)

Project Period (FY) 1992
Project Status Completed (Fiscal Year 1992)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords超微粒子 / 電子物性 / 構造 / 高圧 / カルコゲン / 一次元鎖 / 光吸収 / X線吸収微細構造
Research Abstract

結晶セレンは、原子が共有結合で2配位につながってできるらせん鎖が平行に並んだ三方晶構造をもつ。鎖間の原子間距離は、鎖内の原子間距離よりも大きく、比較的弱い。電子構造は、主として強い鎖内結合によるが、バンド幅などは鎖間の結合によって大きく影響される。
鎖間の相互作用を変化させたときの電子状態変化として孤立化および結晶の加圧効果が知られているが、これらの鎖間相互作用の変化によっては、鎖の構造はほとんど変化しないことが知られており、鎖内相互作用はほとんど変化させることができなかった。
本研究では、鎖内相互作用を変化させて、電子状態および構造がどのように変わるかを調べるために、モルデナイト細孔の直径よりも小さな分子を圧媒体として、耶立セレン鎖を鎖の軸方向に一軸加圧し、光吸収およびEXAFSの圧力変化の測定を行った。
得られた透過スペクトルから、加圧により光吸収端は低エネルギー側に移動することが見出された。このことから、耶立鎖の一軸加圧により鎖内相互作用が変化したことが分かる。変化量を結晶の場合と比較すると、孤立セレン鎖の光学ギャップ(Eg)の減少率は約0.03eV/GPaであり、結晶の場合の約1/5程度である。また、X線吸収スペクトルからEXAFS関数χ(k)および動径分布関数|F(r)|を求めた。最近接原子間の相関を表す第1ピークは高圧下でもほとんど変化がなく、加圧によっても2配位共有結合による鎖構造が壊れていないことがわかった。加圧によって、結合長はわずかに減少し、10GPaでは常圧に比べ約1.1%減少している。これによって、一軸加圧によって鎖が変形していることが確かめられた。これらの結果から、Egの減少は孤立電子対バンド幅の増加によるもので、結合角が大きく減少して第二隣接原子が近づき、孤立電子対軌道の重なりが大きくなることに起因することが結論できた。

Report

(1 results)
  • 1992 Annual Research Report

URL: 

Published: 1992-04-01   Modified: 2016-04-21  

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