Project/Area Number |
04231207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
飛田 和男 埼玉大学, 教養部, 助教授 (20133704)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1992: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ハイゼンベルグモデル / Haldane状態 / String Order / 数値対角化 / 臨界指数 |
Research Abstract |
本年度はスピン1/2の交替型1次元ハイゼンベルグモデルの基底状態の物理的描象をよる明確にするため、このモデルに異方性を導入し、有限系の厳密数値対角化の方法に解析的手法を併用して以下の研究を行った。 1.昨年度の研究によりスピン1/2の交替型1次元ハイゼンベルグモデルのdimer相がスピンの反強磁性1次元ハイゼンベルグモデルのHaldane相と本質的に同じ相であることがわかった。本年度は、まず押川によって導入された一般化されたString Orderをこのモデルに拡張し、このことを再確認した。 2.String Orderをこのモデルに拡張する2通りの方法について比較を行いそれぞれの物理的意味を明らかにした。 3.スピン1の反強磁性1次元ハイゼンベルグモデルでは容易面型の結晶場異方性を強くすると、Large-D相と呼ばれる無秩序状態になる。この状態はString Orderがないことにより等力的な場合の基底状態であるHaldane状態と明確に区別され、この二つの状態の間には相転移がある。この相転移の性質を明確にするため、スピン1/2の1次元交替型ハイゼンベルグモデルでの対応する相転移を調ベ、この相境界での臨界指数を求めた。その結果、8-vertex modelやAshkin-Teller modelに見られるように、臨界指数が境界上で連続的に変化することが明らかになった。この結果は山中・初貝・甲元による級数展開の結果とも一致している。 4.スピン1の反強磁性1次元ハイゼンベルグ系でスピン間の相互作用に異方性がある時に現れるHaldane相や様々なネール相などの間の相転移をスピン1/2の交替型ハイゼンベルグモデルの立場から調べ、山中・初貝・甲元により級数展開の結果と一致する相図を得た。また。パラメーターの値によっては級数展開より精密な結果が得られた。
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