Project/Area Number |
04231208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
常行 真司 東京大学, 物性研究所, 助教授 (90197749)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 変分量子モンテカルロ法 / 第一原理電子状態計算 / 電子相関 |
Research Abstract |
密度汎関数法をこえて電子相関をきちんと取り扱う第一原理的電子状態計算法の一つに、変分モンテカルロ法がある。固体への応用を考えた場合計算規模が大きくなりすぎるという間題はあるが、昨今の超並列計算機の進歩なども考えるとこれからの発展が期待される方法である。本研究ではこの変分モンテカルロ法の応用をめざし、具体的な方法論の開発を行った。 変分モンテカルロ法で収束に要する計算時間は、擬ポテンシャルを使わない場合、原子番号の6乗程度でふえると言われるが、その原因となる数値誤差の多くは電子の1体エネルギー部分からくる。この一体部分は電子の運動エネルギーと電子一核間のクーロン・エネルギーから成り、電子相関には本来関係のない量である。そこで半ば解析的な計算によって非常に精密に求められるハートリー・フォック法のエネルギーを用い、そこからの偏差の形で変分モンテカルロ法エネルギーを求める表式を安式化した。この方法は原子番号が大きいほど有効である。メタン分子についての計算では、おなじステップ数の計算で統計誤差が従来の方法の20分の1程度に小さくなることが確かめられた。注目すべきことは、上の式を使ってエネルギーを評価してもプログラミングの手間や1ステップあたりの計算時間はまったく増えないという点である。 このの方法はハートリー・フォック・エネルギーが精密に計算できるならば試行関数の形を選ばない。したがって交換相互作用項の総和の打ち切り誤差を無視するならば、周期系についても適用可能である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)