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海洋の湧昇域における生産規模と鉄の関係に関する研究

Research Project

Project/Area Number 04232201
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

工藤 勲  北海道大学, 水産学部, 助手 (00195455)

Project Period (FY) 1992
Project Status Completed (Fiscal Year 1992)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords一次生産 / 栄養塩 / 鉄 / 微量金属 / 赤道域 / 亜寒帯域
Research Abstract

海洋における一次生物生産規模を決定する因子として、物理的な安定性生物的な面としては、植物プランクトン量や動物プランクトンの捕食圧が考えられる。一方、化学的因子としては、植物プランクトンの成長に必須の栄養塩の存在量が重要であるが、近年の分析技術の発展とクリーンテクニックの普及により海洋に極微量にしか存在しない重金属元素が一次生産に密接に関わっていることが明らかになってきた。特に、光合成色素やチトクローム、硝酸還元酵素等に必須である鉄は、溶解度が極めて低く海洋における生物生産を制限する海域があることが報告されている。そこで本研究では、生物生産が高いとされる北部北太平洋域と西部太平洋赤道域において、植物プランクトンの生育に必須の化学成分を測定し植物プランクトンによる一次生産の規模を推定することを目的とした。本研究で明かにされた点は以下のとおりである。
栄養塩、必須微量金属等の化学的観点からみて最も生物生産が高いと思われるのは、中央太平洋亜寒帯域であった。アラスカ湾の東部亜寒帯域は、栄養塩は豊富であるが鉄がほぼ枯渇状態にあった。このことは、亜寒帯域では、下層からの栄養塩に富んだ湧昇水の供給により栄養塩が豊富であるが、鉄については、アジア大陸からの大気を経由しての供給であるため、最も距離の遠いアラスカ湾では、鉄濃度が低いものと推定された。一方、赤道域では、表層における栄養塩、鉄とも枯渇状態にあり生物生産は、最も低いと推定された。
設備の照明付インキュベーターを用いて行った培養実験により現場の海水を用いて種々の化学成分を添加することにより栄養元素の必要量の推定を行った。この結果、窒素態の利用には硝酸塩がアンモニウム塩より2倍程度の鉄を必要とすることが明らかになった。

Report

(1 results)
  • 1992 Annual Research Report

URL: 

Published: 1992-04-01   Modified: 2016-04-21  

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