星間分子の超音速ジェットフーリエ変換マイクロ波分光
Project/Area Number |
04233205
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 康裕 東京大学, 教養学部, 助手 (60213708)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 靖大 東京大学, 教養学部, 学振特別研究員
遠藤 泰樹 東京大学, 教養学部, 助教授 (40106159)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
|
Keywords | フーリエ変換マイクロ波分光 / 超音速ジェット / 星間分子 / フリーラジカル / カルベン / 純回転スペクトル / 分子イオン |
Research Abstract |
本研究の目的は、不安定分子種に適応したセンチ波領域どの実験室分光法を開拓し、星間空間中における未知分子の帰属・同定に不可欠な分光学的情報を提供する事にある。昨年度より、測定対象である不安定分子種を超音速ジェット中での放電によって生成させ、高感度のフーリエ変換マイクロ波分光器によって検出するという方法を開発してきている。本年度も引き続いて測定装置に改良を加え、検出感度や生成効率の向上を図った。特に、周波数掃引を半自動化し広い領域のスペクトルを能率良く測定できるように整備した。この分光装置を用いて本格的に新分子の探索を開始し、以下のような結果を得た。まず、星間分子スペクトル探査で見いだされた未同定線のキャリアーと考えられたHNC_3について、nomal種およびD同位体種のスペクトルを実験室系で初めて観測し、分子種の帰属を確定した。さらに、C_2H_2/CS_2試料ガスを放電することにより、今まで分光学的研究例が全くなかったC_4S,C_5S,HC_3S,HC_4Sの検出に成功した。CnSで示される一連の不安定分子種については、C_2S,C_3Sは星間空間中に豊富に存在していることが明らかになっており、より炭素鎖の長い分子種の存在も期待されていた。今回の測定にもとずいて星間空間での詳細な探査が可能になり、イオウの関連した星間化学にとって重要な情報を与えると考えられる。これら本年度の結果から、長い炭素骨格を持つ不安定分子種を対象とする場合、本研究で開発した測定法は極めて有用であることが示された。また、ラジカルやカルベンのような中性の不安定分子種ばかりでなく、分子イオンに対しても本測定法が適用可能であることを、実際にHOCO^+,HOCS^+のスペクトルを観測することにより明らかにした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)