Project/Area Number |
04233207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中田 好一 東京大学, 理学部, 助教授 (80011740)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | バルジ / 星間物質 / 質量放出 |
Research Abstract |
我々り銀河系バルジには、多数の質量放出星が存在している事が知られている。今回の研究では、これらの放出ガスが銀河系内の物質循環及び、星間物質の加熱源としてどのような意義を持つかを調べた。 第一の疑問は、バルジ全体でどの位の質量が星間空間に放出されているのかである。このためには各星からの放出率を推定し、それらを統計すれば良い。放出速度の推定には、我々が現在進めている一酸化珪素メーザーの線巾が有用である。線巾と放出速度の間には一定の相関は存在するので放出速度の推定に用いる事は可能である。次に赤外スペクトルであるが、中間赤外域の測光値は、赤外天文衛星IRASのデータを使用する。近赤外域に関しては、バルジの赤外源の中から選択された約150サンプル星について、J,H,K,Lバンドの近赤外測光観測を行った。現在、スペクトルフィットから個々の星に鉄する質量放出率を算定する計算を行っている。 第二の疑問は、放出されたガスがその運動エネルギーをドう散逸させるかである。これには二つのプロセスが考えられる。一つは、放出ガスと銀河面との衡突、もう一つは放出ガス同志がその大きなランダム速度で、互にぶつかり運動エネルギー散逸していく過程である。いずれにせよ放出の中心星がどのような速度分布でバルジの中を動いているかを知る事が必要である。現在行っている一酸化珪素メーザー観測によればバルジ星の速度分散は約80kms^<-1>に達する。我々の観測結果は、単なる剛体回転でなく微分回転をも示している。三軸不等形状のバルジの内部運動と剛体状の形状回転が重なって微分回転になっていると考えられ、このような速度場の中で散逸したガスの運動およびその熱収支のモデルは、銀河中心核の活動との関連からも興味深い。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)