星間塵に含まれる直線分子固体-急冷炭素質物質の3.05,14.9μmピークの解析
Project/Area Number |
04233210
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
坂田 朗 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (90017393)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 節子 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (30017404)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 星間塵 / 炭素質星間塵 / 赤外線スペクトル / QCC / プラズマ / ポリイン |
Research Abstract |
(目的)星周に存在する炭素質の塵の候補として、筆者らは急冷炭素質物質(QCC)を提唱してきた。QCCの特徴はプラズマからの析出物として、飽和炭化水素の化学種から高度に不飽和なポリインなどを含むことである。QCCに含まれるポリインの赤外線吸収の測定から、天体観測の基礎データを確定することをめざす。(実験と結果)〈装置製作1〉ポリインは室温以下の低温でのみQCC中に安定に存在する。高温のプラズマガス中のポリインを安定にトラップするために、冷却効率の良い試料捕集装置を製作した。赤外測定用のKBr結晶ホルダを装着した銅管を真空中の所定の位置に設置できるよう、特性の真空フランジを製作した。この銅管に液体窒素を流して、KBr結晶を冷却し、同時に高温のプラズマガスを吹き付け、-160℃の基板温度でQCCを捕集できた。〈装置製作2〉低温・真空測定用に、両端にKRS5の窓をつけた、液体窒素で冷却できる赤外測定用真空セルを製作した。製造後、直ちに試料を本セルに移し、試料の赤外スペクトルを簡易測定した。〈ポリイン分子スペクトル測定〉局所的に冷却した低温セル内のKBr結晶上に、ジアセチレンの固体を積層し、そのスペクトルを測定した。2.999〜3.006μ(伸縮振動)、14.85μ(変角振動)にピークを検出されたが、同時に共存するガス成分のスペクトルが見られた。今後、ガスの影響を少なくする改良が必要である。〈QCCのスペクトル測定〉-88〜250℃までの温度範囲で6試料を製造しその赤外スペクトルを測定した。100℃を境にスペクトルが2群に分かれる。100℃以上では、基板上で重合が進み、全体にピークの高さが際だたない。100℃以下では、分子性のピークが目立ち、-10℃以下の試料で3.05μ、14.9μピークが見られた。今後、濃い低温のダスト観測の中から、このピークが検出できることを基待する。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)