原始星及びTタウリ型星周りのディスクの構造と安定性の理論的研究
Project/Area Number |
04233220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
観山 正見 国立天文台, 理論天文学研究系, 教授 (00166191)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Tタウリ型星 / 惑星形成 / 原始惑星系円盤 / 重力不安定性 / ミリ波干渉計 / 数値シミュレーション / 隆着円盤 / 褐色矮星 |
Research Abstract |
近年の観測技術の向上によって、おうし座方向の原始星やTタウリ型星では、主星と共に原始惑星系円盤と考えられるディスクが存在することが強く示唆される。本申請研究では、原始星やTタウリ型星のディスクモデルを構築して、そのディスクの安定性を調べることで、惑星形成に関連深い原始惑星系ディスクの全体像を探ることを目的とした。 最初、原始惑星系円盤の観測的研究を実行した。具体的には、野辺山ミリ波干渉計を用いてGG-Tau星のまわりに半径約500AUの回転ガス円盤を解像した。これは世界ではじめて原始惑星系ガス円盤の像を明らかにした研究であり、論文雑誌に発表した。近似的考察から円盤の安定性を吟味し、GG-Tau星の円盤の質量の上限を明らかにした。 次に、原始惑星系円盤の安定性について、詳細に調べるため線形による解析を実行した。この結果、安定性は、円盤の局所的安定性のパラメータであるToomreのQ値の円盤内での最小値(Qmin)によって判断されることがわかった。 線形解析の結果を知って、次に問題となるのは不安定円盤の場合、その最終状態である。つまり、不安定円盤はいかに進化するかという問題である。このため、まず円盤の厚さ方向の構造や運動は無視することにして無限に薄い円盤場合に、その進化を数値シミュレーションによって解析した。結果は、円盤の質量Mdと中心星〓の質量の比であるqによって分類された。特にq=1の場合は、極めて不安定で初期からm=8程度の非軸対称モードが急速に成長し、それぞれの腕は数個に分裂する。最終的には、十数個の分裂片に分かれる。分裂片の質量は、円盤の質量を1〓とすると、褐色矮星の質量程度となる。以上の理論的研究は、今後進む観測的原始惑星系円盤の研究に、大きな寄与をえるものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)