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¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
超並列処理をより実用的なものとすることを目的として,並列オブジェクト指向実行モデルを再検討し,その結果に基づいて記述言語を改訂した.また,言語処理系を試作し,シミュレーション実験を行った. 1実行性能の改善 (1)実行順序制御機構の導入:種々のシミュレーション問題などで必要となる時間的な情報の管理をグローバルな同期をとることなく行えるように,メッセージの到着順に関係なくメソッドの起動順序を柔軟に管理するための記述を,並列オブジェクト指向言語の言語仕様に加えた. (2)メソッド起動の高速化:OSのオーバヘッド軽減を目的として,実行順序制御やメッセージの待ち合わせなどについて,コンパイラによるスケジューリング解析を行い,通常メソッドのディスパッチを高速化した. 2並列プログラミングの支援 (1)アロケータ:分散メモリ型の並列計算機上で実行することを仮定して,オブジェクトを各ノードプロセッサに最適に割り付けるためのネットワークトポロジ独立なアロケータを試作した. (2)統合プログラミング環境:プログラムの編集からコンパイル,ネットワークトポロジとノード数の指定,アロケーション,実行などを統合的に行える専用のプログラミング環境を試作した. 3実験 LANにより結合されたUNLXワークステーション上にシミュレータを試作し,改善前との比較を行った.その結果,各プログラムの総通信量は40〜60%削減された.また,実行時間については,1〜3倍程度速度が向上した.
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