Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 和則 北海道大学, 医学部, 講師 (20166507)
村上 澄男 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023053)
升田 利史郎 京都大学, 工学部, 教授 (10026007)
立石 哲也 工業技術院, 機械技術研究所, 首席研究官
佐藤 正明 東北大学, 工学部, 教授 (30111371)
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Budget Amount *help |
¥62,900,000 (Direct Cost: ¥62,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥17,000,000 (Direct Cost: ¥17,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥14,700,000 (Direct Cost: ¥14,700,000)
Fiscal Year 1992: ¥31,200,000 (Direct Cost: ¥31,200,000)
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Research Abstract |
1.収縮期におけるイヌ左心室の残留ひずみをスライス法により計測し,内膜側で圧縮,外膜側で引張の残留ひずみの存在を明らかにした.この結果を,残留応力を考慮した力学モデルに応用し,酸素消費量の分布と調和性の高い応力分布を得た.従来問題になっていた,内膜側の異常な応力集中を大幅に緩和した結果である.(阿部) 2.ウシ大動脈由来の培養内皮細胞を用い,流れの方向が細胞の形態と細胞骨格構造に及ぼす影響について検討し,細胞が流れの方向性をも感知して形態を変化させることを明らかにした.さらに,細胞を疎な状態で培養すると細胞は流れに反応しないことを見いだした.(佐藤) 3.骨の組織形成における機械的刺激の影響を探るため,骨芽細胞様細胞に機械的刺激を負荷し,細胞増殖率および骨芽細胞の活性が有意に高くなること,およびこの刺激がcAMP,cGMP,PGE_2セカンドメッセンジャー系へと伝達されていることを示した.(立石) 4.コラーゲン分子の溶液中での会合による組織化をレオロジー的に調べ,会合と_PHとの関係を明らかにした.また,イヌの頚動脈と腹部大動脈について,血管の組織構造,組織要素が及ぼす力学特性の影響について明らかにした.(升田) 5.興奮収縮連関の素過程の検討を通じて活性化パラメータの発展式を改良し,受動的特性や等尺性収縮時の変形特性のみならず,従来記述困難であった等張性収縮時の収縮量の時間変化を含む種々の条件下での心筋の挙動を記述できる心筋構成式モデルを定式化した.(村上) 6.除負荷は細胞の代謝を介さず凍結処理膝蓋腱の超微細構造を速やかに変化させ,力学的特性を低下させた.一方,負荷は繊維芽細胞の活動を介して,除負荷によって低下した膝蓋腱の力学的特性を回復させた.こうして,代用材料としての自家移植腱は,生体内の力学的環境の影響を受け,旺盛なリモデリングを起こすことが証明された.(安田)
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