Project/Area Number |
04237205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
増田 弘毅 秋田大学, 医学部, 教授 (60103462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 達朗 秋田大学, 医学部, 助手 (90221316)
遠田 耕平 秋田大学, 医学部, 講師 (10188708)
川村 公一 秋田大学, 医学部, 講師 (00091801)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 血管 / 血流 / 血流依存性の血管改築 / 血管改築 / 家兎 / 犬 / ラット / 内皮細胞由来弛緩因子(EDRF) |
Research Abstract |
血管は血流が増加すると内径が拡大し、血流が減少すると内径は縮小する(血流依存性の血管改築)。我我はInvivoの実験系(総頚動脈と静脈の吻合実験で犬、家兎、ラットを使用)でこの改築過程を検討した。その結果は次の如くである。1)長期血流負荷による変化:犬総頚動脈における3年間にわたる血流負荷で動脈の改築をとらえた。家兎では30週の負荷で著明な拡張と延長をみた。ラットでは拡張をみたが程度ば軽かった。2)動脈の内皮細胞剥離の影響:家兎では内皮細胞剥離により急性及び慢性(30週前後)の血流負荷にもかかわらず拡張と延長を認めなかった。従って中膜の改築は生じなかった。ラットにおいても同様に剥離によって拡張が抑制された。3)EDRFの影響:NO(内皮細胞由来弛緩因子の主体)の産生をおさえるニトロアルギニン投与により家兎総頚動脈の血流依存性の血管拡張が抑制された。4)血流減少による血管改築:血流負荷によって拡張改築した家兎総頚動脈は再び血流を減少させることにより(クリップで吻合閉鎖)内腔が狭くなった。縦走する平滑筋細胞の内膜への増生による内膜肥厚と中膜の収縮であった。長さも縮んだ。5)血流負荷をいろいろに変化させた場合に生じる血管変化:家兎総頚動脈に内吻合を作成し再び閉鎖する実験を繰り返す実験を行った。家兎総頚動脈の場合4週で改築が充分に完成するのでそれぞれの実験期間は4週以上とし約10月かかった。三個所の吻合部(3回のくりかえし)よりも2cm上流では3層の明らかな内膜肥厚を形成していた。それぞれの層は縦走する平滑筋細胞層と円周方向に走る平滑筋細胞層に分かれており、前者が厚く、血流負荷減少期の改築であった。 まとめ:血流依存性の動脈改築は血流の増大・減少いずれもみとめられ、内皮細胞が重要と考えられた。
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