Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Research Abstract |
関節には優れた潤滑と共に荷重を均等に骨に伝達する機能が考えられる.その優れた潤滑,負荷機構を解明し,その知見に基づいて理想的な人工関節を開発する必要があると考えられる. 上の目的で以下の研究を行う. 1)重水落下型衝撃荷重試験装置を作成し,生理食塩水中の種々の試料(豚骨軟骨片,ポリエチレン,骨セメントなど)の衝撃吸収能,変形特性を検索した結果,関節軟骨,海綿骨に比し,骨セメント,ポリエチレン(PE)の緩衝効果の弱いことがわかった. 2)1)の試験中,材料の瞬間変形を毎秒5,000-45,000コマの超高速ビデオで記録し,図形処理装置により分析し,海綿骨梁は弾性変形,微細骨折という2つのメカニズムにより重要な緩衝機能を果たしていることがわかった.一方,同様の試験によりPE,骨セメント,骨の界面には衝撃荷重時に著明な隙間を生じることがわかった. 3)ガラス板を通してレーザー変位計ならびにテレビカメラを利用して試料とガラス板との間の隙間の変化を測定し,PEでは液体膜潤滑が成立しないことを確かめた.一方,人関節軟骨では液体膜が維持され,高分子量ヒアルロン酸を加えることによりさらに長時間液体膜の厚みが維持されることを確かめた. 4)静的な有限要素法プログラムによる股関節の解析で,ステム型人工骨頭では,大腿骨内側皮質のStress-Shieldingが不可避と考えられた. 5)動的な有限要素法プログラムを確立することができ,生体関節,人工関節の応力伝達を比較的に研究しつつある.
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