アルクリ土類金属一銅一炭酸系における新超伝導体の探索
Project/Area Number |
04240204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平井 敏雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50005865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増本 博 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50209459)
山根 久典 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20191364)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 炭酸基 / 結晶構造 / 中性子回折 / リートベルト法 / 導電率 / 超伝導転移温度 / 反磁性 |
Research Abstract |
近年、銅系酸化物において高温超伝導体が発見され、新しい酸化物超伝導体の探索が重要な研究課題となっている。これまでに発見された銅系酸化物高温超伝導体は、CuO_2とその間に狭まれるブロック層と呼ばれる金属元素層や金属一酸素層が積層した構造を持つことが明らかにされている。新たな銅系の酸化物超伝導体の探索では、既知のブロック層で新しい組み合わせを探るほかに新たなブロック層の発見が物質探索領域を広げる上で重要な意味を持つ。本研究では、最近、従来より知られていた金属原子や金属原子と酸素からなるブロック層以外にイオン基の一つである炭酸基(CO_3)がCuO_2面間のブロック層を構成することを明らかにし、炭酸基を含む新しい超伝導体を炭索することを目的とした。 SR_2CuO_2(CO)_3の単一相をCO_3の単一相をCO_2分圧を0.1気圧に調整した雰囲気中1000℃で合成し、粉末中性子回折パターンのリートベルト解析により結晶構造を調ベた結果、この化合物の構造がCuO_2面とCO_3を含む(Sr-CO_3-Sr)層から構成されていることが明らかになった。そこで、CO_3基を含む(Sr-CO_3-Sr)層とY層との組合せを試みたところ、Sr_5Y_2Cu_6C_<13.5>(CO_3)_<0.9>が新たに合成された。この構造はYBa_2Cu_3Oxの結晶構造に類似しており、CO_3とCuOxからなるブロック層とY層の組合せで説明することができる。Yを1部Caで置換しさらに炭酸ガスを含む100気圧の酸素圧下で加熱処理することにより、Tc(onset)が約70Kの新超伝導体(Y_1xcax)Sr_2Cu_3-yOz(CO_3)yが合成された。また蛍石型層を組み合わせることにより(Y_0._<73>Ce_<0.27>)_2Sr_2Cu_<2.65>Ox(CO_3)_<0.35>が新たに合成された。この新物質は900気圧の酸素圧下で加熱処理することによりTc(onset)が約15Kの超伝導体となった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)