高温超伝導における揺らぎの効果とクーパー対破壊効果の探索
Project/Area Number |
04240211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
滝田 宏樹 筑波大学, 物質工学系, 教授 (00011213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 眞司 筑波大学, 物質工学系, 講師 (40221949)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | クーパー対破壊効果 / 超伝導揺らぎ効果 / PrBa_2Cu_3O_<7-8> / 単結晶 / 磁気抵抗測定 / ホール係数測定 / 中性子回折 |
Research Abstract |
PrBa_2Cu_3O_<7-8>がYBCO構造をとるにもかかわらず超伝導を示さないことが多くの研究者の興味を惹き、YBCOのYサイトの一部をPrで置換した系の超伝導抑制効果の起源についての研究が数多く行われてきた。我々は従来から(Pr_xNd_<1-x>)(Ba_<1-y>Nd_y)_2CU_3O_<7-8>のような系を用いることによって、Prの濃度とホール濃度を独立に変え、この2つのパラメータと超伝導特性(Tc)の関係を調べてきた。その結果ホール濃度変化では説明できないPrの超伝導破壊効果は確かに存在するが、Prの濃度に比例しているというよりPrの濃度がある値以上で初めて強くなるという結果を得ている。このクーパー対破壊効果の起源を明らかにするためには単結晶を用いた研究が重要であると考えられる。そこでまず本研究においては(1)YBCO及び(Pr_xY_<1-x>)Ba_2CU_3O_<7-8>の双方について輸送係数測定が安定に行える十分な大きさの単結晶作成を試み、これに成功した。更に(2)これらの単結晶について、ホール係数及び磁気抵抗の精密測定を行った。特に超伝導ゆらぎ領域の磁気抵抗測定から、クーパー対破壊効果の知見を得ることを試み、x=0.1以下では、Prのクーパー対破壊効果は小さいことが明らかになった。一方、上記単結晶における研究と平行して、セラミック試料については粉末中性子線回折による詳しい構造解析を行い、YサイトのPrとCuO_2面の酸素との結合長のデータを解析した。即ち(Pr_xNd_<1-x>)(Ba_<1.9>Nd_<0.1>)CuO_3O_<7-8>系の粉末中性子線回折を0≦X≦1の全領域で行い、ボンドバレンスサムの方法により、Prの"平均価数"は、3.5程度であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)