酸化物高温超伝導体固有の超格子構造から発現する電子現象の解明と機能化に関する研究
Project/Area Number |
04240212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
大矢 銀一郎 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00006280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 晃亘 宇都宮大学, 工学部, 助手 (90241843)
石井 清 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (30134258)
中井 俊一 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70081429)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / (Bi,Pb)_2Sr_2CaCu_2O_y / Bi_2Sr_2Ca_<1-X>Y_XCu_2O_8 / 超芳子構造 / ジョセフソン効果 / エネルギーギャップ / 単結晶 / 電子構造 |
Research Abstract |
本研究は、銅酸化物系高温超伝導体(Bi,Pb)_2Sr_2CaCu_2O_yの、超伝導発現を担う金属的CuO_2層とこれを分離する非金属的ブロック層の交互の積層による自然超格子構造とこれに基づく異方的電気磁気的特性に着目し、これに起因する高温超伝導体固有の新しい電子現象の探索・究明と、その機能化(デバイスへの応用)を図ることが目的である。これにより、新しい型の超伝導デバイスの開発が期待できる。 本年度は、同単結晶を自己フラックス法により成長し、結晶構造の比較的均一な結晶と不均質な結晶の2種類について、次のc軸方向特性を測定し検討を行った。 (1)Josephson接合特性.(2)エネルギーギャップ(△)特性. 得られた結果は以下の様にまとめられる。 1.比較的均質な単結晶において、そのIc-T(臨界電流-温度)特性がAmbegaokar-Baratoff理論にほぼ従うと共に、I-V(電流-電圧)特性上に分枝構造を含む大きなヒステリシスが観測された。このことから、同単結湿には多数のJosephsonトンネル接合が自然に存在し、c軸方向にシリーズアレーを構成している。各接合は超伝導ブロック層と絶緑層により構成されていると思われる。 2.同単結晶は8.7GH_Zマイクロ波照射に対し、そのI-V特性上に定電圧ステップを誘起し、応答した。このとき、結晶に内在する接合は相互に近い特性をもつ場合には、位相ロックを生じうる。 3.同単結晶の△はNb/(Bi,Pb)_2Sr_2CaCu_2O_y(/Nb)変形ポイントコンタクト接合により測定された。4.2Kにおいて、△_C=10-40meVが得られた。この値はBi_2Sr_2CaCu_2O_y単結晶のそれと同程度である。△_CはほぼBCS理論的に振舞うことが観測された。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)