Project/Area Number |
04240214
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉岡 大二郎 東京大学, 教養学部, 助教授 (30114713)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 酸化物高温超伝導体 / tJモデル / スレイヴフェルミオン法 / ハイゼンベルグ模型 / グッツヴィラー射影 / 1次元系 / 厳密解 |
Research Abstract |
1。反強磁性ハイゼンベルグ模型 tJモデルはホール密度ゼロの時には反強磁性ハイゼンベルグ模型に帰着し、それとともにスレイヴフェルミオン法はシュヴィンガーボゾン法に帰着する。tJ模型のスレイヴフェルミオン法での研究の準備として、ハイゼンベルグ模型をシュヴィンガーボゾン法で研究した。ここで重要なことはこれまでの平均場近似ではなく、各サイトを占める電子数が厳密に1であるという条件を守って計算を行うことであり、そのために平均場近似の解をグッツヴィラー射影する方法を用いた。この結果得られる状態は結局、全格子点をペアに分割し、各ペアにスピン1重項を与える状態に帰着することがわかった。この場合の各ペアの重みは平均場近似の解により計算されるが、その表式を求め計算することができた。この状態での種々の物理量の計算は現在実行中である。今後、この方法で、tJ模型の計算を進める予定である。 2。1次元系での厳密解 1次元系ではいくつかの模型で厳密解が求められている、tJ模型においても特別な場合には厳密解が求められ、これらの解は本来の研究対象である2次元系の研究に対するヒントを与えるものとして重要である。ところで、これまでの厳密解は格子モデルに対するものばかりであったが、連続空間モデルでの厳密解も強結合電子系の理解には役立つと思われる。本研究ではこのような連続空間での一連の漸近的な厳密解を得ることができた。この解は従来の解と異なり、フェルミ面の総和則が成り立たない等、際だった特徴を持っており、強結合電子系の研究に新しい光を与えるものと考えられる。解の持つ様々な性質については現在研究中である。
|