Project/Area Number |
04240222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 俊理 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50126314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
座間 秀昭 東京工業大学, 工学部, 助手 (50206033)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体、 / 原子層エピタキシー、 / MOCVD / 光学反射測定、 / βジゲトン金属錯体、 / アダクツ、 / 2次元結晶成長 |
Research Abstract |
本研究の目的は、化学気相成長(CVD)法の(1)原料多様性、(2)原子層吸着特性、(3)基板選択性などの特色を駆使して酸化物高温超伝導体をベースとする多層ヘテロエピタキャル構造を形成し、トンネル接合特性、近接効果特性の評価により、高温超伝導の機構の解明と共に新しい電子機能の発現を探ることである。 CVD法により結晶性、超伝導特性とも他の方法と遜色のない薄膜を得ることが出来るが、CVD法の短所として、原料(特にBa)が不安定なため再現性が悪いこと、分子線エピタキシー(MBE)法の様に反射電子線回折(RHEED)を用いた結晶成長表面のその場観察法を持たないことなどが指摘されてきた。本年度はこれらの問題点の解決をはかった。前者に対しては、Ba(DPM)_2(phen)にようにアダクツを形成することにより原料を安定して供給できるようにした。従来の原料では30時間程度で堆積が困難になっていたが新原料により150時間以上経過しても再現性良く結晶成長が可能であった。後者に対しては、MgO基板上のYBCOのレイヤー・バイ・レイヤーCVD成長において成長表面の光学反射率のその場観察を行い、ユニットセル毎の成長に応じて階段状に反射率が変化する事を見出し、原子層オーダーの結晶成長モニターとして利用できることを示した。成長表面での原子の挙動をその場で観察する手段を得たことはCVD成長技術を格段に進展させるきっかけになると考えられる。さらに光学反射測定法はCVD法に限らずスパッタ法やレーザーアブレーション法など成長雰囲気が高真空でなくRHEED法の利用が困難な場合の結晶成長その場観察法として有効であろう。
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