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¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
TbとCeは従来通常の固相反応では123構造に入らない特育な希土類元素として知られてきた。しかしBa位置をSrに置き換え、イオンの大きさにミスマッチを埋めるためにCuを部分的にMoに置き換えることで可能になった。つまり、RSr_2Cu_<3->xMoxO_7を,x=0.3にする事でRがY,Laの化合物と,RがCeとLu以外の全ての希土類元素の化合物で合成できることが我々の研究協力者ゆよって示された。この化合物系は,R=La,Pr,Ndを除くと全て30K近辺の転移温度(T)を持つ超伝導体であった。この中で特にTb(イオン半径1.04A)はCeと同様に価数揺動元素として知られているが、123構造に入れることができたのはこれが始めてである。このTb-123系を中心に圧力効果を調べた、超伝導転移温度は圧力で上昇し、静水圧では直線的な変化で、約0.4K/kbarの圧力係数である。しかし,準静水圧効果は静水圧効果の倍くらいある。しかし,60kbar以上で飽和する傾向がみらる。 Tbを他の希土類元素で置き換えた試料では、Dyを境にして,希土類元素のイオン半径を小さい化合物では圧力係数が大きく,イオン半径の大きな化合物では圧力係数が半分近くに小さくなるのがわかる。これをYB(CM)O系の圧力効果と比較すると,圧力効果が大きいという点で、CuOチェーンにdisorderがある系と類似性が高い。従って,これもMoがCulサイトに入ることを示唆している。圧力によるTcの増加はこのdisorderのチェーンからCuO_2面への電荷移動によって起こされたものと考えれる。これはYBCO系と同じ変化であろう。Tbの圧力誘起価数変化の有無は今の実験データだけでは明らかにならなかった。今後高圧下のホール係数の実験の積み重ねで系統性を明らかにしたい。
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