Project/Area Number |
04242208
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
野上 隆 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80029280)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 尚行 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00232306)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 有機強磁性体 / 磁化率 / 磁化 / ESRスペクトル / 遷移金属2核錯体 / 電荷移動錯体 / 基底三重項分子 / TEMPOラジカル |
Research Abstract |
TEMPOラジカルとアゾメチン結合で結合した各種芳香族化合物を合成し、磁化率の温度変化を測定した。その中で、芳香族化合物部がピレン、ナフタリン、ベンゼンの系でワイス温度がそれぞれ、0.7K、0.5K、0.73Kの強磁性的相互作用を示した。ナフタリンの系では4.2Kと1.7Kで磁化の磁場強度依存性を調べ、低温ほどスピン量子数が大きくなることが判った。この系では更に0.45Kまで交流磁化率を測定したが、磁気モーメントは温度低下に伴って急激に増加する一方で、これよりも低温度で強磁性体になることが期待される。芳香族化合物部分がピレンの系では、反強磁性的相互作用も共存した。また、これらのラジカル化合物とDDQやトリアミノベンゼン誘導体とのCT錯体を合成したが、いずれも常磁性体であった。芳香環のメタ位に結合したラジカル間には強磁性的相互作用が働くのに対し、オルトまたはパラ位に結合したラジカル間には反強磁性的相互作用が働く。この規則がスピン源に遷移金属を用いた時に成り立つか否かを確かめるため、ピリミジン、あるいはピラジン誘導体を配位子として用い、これと遷移金属ヘキサフルオロアセチルアセトナートとの2核錯体を各種合成したが、いずれも反強磁性的相互作用を示した。安定ラジカルと結合したドナーまたはアクセプター分子を成分とするCT錯体が強磁性的相互作用を示す可能性があるとの我々が提出したモデルに基ずき、TTFにニトロキシドラジカルが2個π共役で結合した分子の合成に成功し、ESRスペクトルがジラジカル構造を確認した。また、C_3対称性を有する安定な基底三重項分子の合成を目指して、トリフェニルメタン型分子にニトロキシドラジカルが2個結合した分子を合成し、ESRスペクトルでジラジカル構造を確認した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)