磁場と分子組織体を用いる光誘起電子移動反応の関する研究
Project/Area Number |
04242219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米村 弘明 九州大学, 工学部, 助手 (40220769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 淳 九州大学, 工学部, 助教授 (30136551)
中村 博 北海道大学, 理学部, 教授 (00117194)
松尾 拓 九州大学, 工学部, 教授 (30037725)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 分子組織体 / D-A対 / 磁場効果 / ラジカル対 / 時間分解ESR / スピン-格子緩和 / 交換相互作用 |
Research Abstract |
分子組織体は均一媒体と異なったミクロ環境を提供できると共に、ドナー(D)とアクセプター(A)の距離や配向を制御できる。そこで、本研究ではD-A対を分子組織体に担持させ、生成するラジカル対の減衰速度に及ぼす磁場効果を検討した。 ポルフィリンとビオローゲンをメチレン鎖でつないだ連結化合物を分子組織体(二分子膜、AOT逆ミセル)に担持した。このD-A連結化合物をレーザー光励起するとラジカル対の吸収が得られた。ラジカル対の減衰速度は磁場の増加によって著しく減少し、約0.3T以上で一定値になった。また、ゼロ磁場ではラジカル対の減衰速度はメチレン鎖の増加に伴って増加するという興味深い結果が得られた。 フェノチアジン-ビオローゲン連結化合物のメチレン鎖にシクロデキストリンを錯化させ、D-A間の距離を制御した貫入型CD錯体系でも同様の磁場効果が観測された。 さらに、ラジカル対の動力学を時間分解ESRによって測定した。得られた結果は過渡吸収スペクトルの結果より導かれた反応機構と良く一致した。 以上の結果より、高磁場時(H>0.3T)のラジカル対の寿命はD-A間の距離に関係なく、D-A対が置かれている分子組織体のミクロ環境に強く依存していることがわかった。そして、時間分解ESRの結果と併せて考えると、ラジカル対の寿命は分子組織体によって制御できるスピン-格子緩和過程によって支配されていることがわかった。 時間分解ESRの結果より、分子組織体のラジカル対は1重項と3重項が混成されたスピン相関ラジカル対であることがわかった。さらに、ゼロ磁場時でのラジカル対の寿命はD-A間の距離で変化する交換相互作用で支配されるという新しい事実も見出された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)