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分子内,分子間における電子・スピン移動反応の理論的研究

Research Project

Project/Area Number 04243202
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionMuroran Institute of Technology

Principal Investigator

太田 勝久  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (50152129)

Project Period (FY) 1992
Project Status Completed (Fiscal Year 1992)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywords電子移動 / 電子状態理論 / 水素結合
Research Abstract

本研究においては、特に水素結合系分子での電子移動反応についての理論的研究を行った。電子的に不活性な炭素-炭素間σ結合を通じたthrough-bond機構によっても電子移動が起こることを我々は先に示したが、水素結合を通じての、プロトン移動とカップルした電子移動(PCET)も、Turroらの同位体効果実験によって間接的に示唆されている。ここでは、CH_2-COOH・・・COOH-CH_2^<(-)>という二重水素結合をもつモデル分子系で、電子移動行列Vab(∝【square root】K_<ET>)とその分子構造、水素結合依存性を検討した。用いた電子波動関数は空間対称性の破れたUHF解でSTO-3G基底、モデル分子両端のCH_2基上のp-π軌道が電子授受の主要軌道である。モデル系の両端にあるCH_2基の水素結合分子対に対する回転角(X_1,X_2)に対して、エネルギー値とVab値を計算した。その結果、平面分子構造(0゚、0゚)からCH_2基を回転することによりπ共役が切断されエネルギーは大きく増加する。また、CH_2基上のp-π軌道と分子面内のσ軌道とが重なるにつれてVabも増加した。(-30゚、30゚)近傍にVab極小値が見いだされるが、これは両端のCH_2基上のp-π軌道関の直接の重なりが減少する一方、それらと分子面内σ軌道との重なりが増加することによって形成された考えられる。二重水素結合を直接形成している2つのHを、D_<2h>からC_<2h>に非対称に分子面内でシフトさせたときのエネルギー値はVabを見ると、D_<2h>(R_H=O)でエネルギーもVabも極大値をとっていた。このことは、Hの同位体置換によって電子移動が減速されることが理論的に予測される。また、実験結果ともよく対応しており、PCETの可能性とその電子論的機構について重要な理論的知見を与えている。

Report

(1 results)
  • 1992 Annual Research Report

URL: 

Published: 1992-04-01   Modified: 2016-04-21  

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