ヤン-バクスター方程式の解の構成とその物理学・数学への応用
Project/Area Number |
04245228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阿久津 泰弘 大阪大学, 理学部, 助教授 (10191850)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 可解模型 / 結び目理論 / ヤン-バクスター関係式 / 量子群 |
Research Abstract |
ヤン-バクスター方程式は、格子模型の局所的な「スピン配置」の関数としてのボルツマン重率に対する連立非線形関数方程式であり、現在のところその一般的な解法は知られていない。そのため、未知の解の発現・構成には非用に多くの試行錯誤を伴う膨大な数式計算が必要となる。そのため、本補助金によってワークステーション(NeXTstation turbo)を導入し、その上での数式処理システムと解析的計算とを併用して研究を行った。我々が発見した「紐ごとに異なる変数(色変数)をもつ組み紐群の表現」の量子群解釈、この表現に基づく絡み目不変量の構成やヤン-バクスター化等に関する研究をさらにすすめ、対応するIRF模型や「色つき」グラフ不変量の構成を行った。この過程で、このような多変数化が可能となる理由が明かになった。これらの成果を論文として出版した(J.Phys.soc.Jpn.62(1993)19-35).また,本年度の成果をふまえ、様々な多変数解の構成や、いわゆる「カイラル・ポッツ模型」との関連についての研究を進行中である。量子群的解釈が困難な楕円関数解の探索・構成については、我々の構成した「色つき頂点模型」の列のうちの2状態模型は楕円関数解への拡張が知られており、同様な拡張が多状態模型の場合にも期待され、現在も研究を続行中である。また、高分子の絡み合いの問題への応用等に向けて、新しい絡み目不変量の計算を具体的に実行するため、導入されたワークステーション上でのプログラムも関発中であり、その成果も期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
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