Project/Area Number |
04248212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
福井 康裕 東京電機大学, 理工学部, 教授 (60112877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三井 和幸 東京電機大学, 工学部, 講師 (60209799)
佐久間 一郎 東京電機大学, 理工学部, 講師 (50178597)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 旋回性興奮 / 活動電位計測 / 直流電気刺激 / 興奮伝播シミュレーション / ペトリネット |
Research Abstract |
心筋細胞の脱分極、不応期、再分極という状態推移を時間概念を含むペトリネットを用いることにより表現された福井、三井らによる心筋細胞間の興奮伝播シミュレーションモデルに、各細胞の不応期が直流電気刺激の強度に従って延長するという仮説を導入することにより、旋回性興奮がシミュレーションできること、更には、モルモットの右室乳頭筋への直流電気刺激直後の活動電位波形を実際に計測し、測定結果の解析から、不応期の延長量は、刺激強度のみならず、連結期にも依存することが確認できたという報告がなされている。本研究では新たに心筋の異方性に注目し、モルモット右室乳頭筋への直流電気刺激を心筋細胞の繊維方向(縦方向)とこれに直交する方向(横方向)に加えた直後の活動電位波形を実際に計測し、測定結果の解析から、心筋細胞の縦方向と横方向に同程度の直流通電を行った時、膜活動電位変化による不応憲延長量に違いが生じ、この不応期延長の程度は、連結期と刺激度に依存することが新たに確認された。更にシミュレーションに関して、単一の旋回性興奮に注目するために、前述の細胞間の興奮伝播現象のシミュレーションモデルを応用して、単一の旋回性興奮が発生する心臓心筋の一部についてのシミュレーションモデルを開発した。先に述べた心筋細胞の異方性を数学モデル化し、このシミュレーションモデルに導入することにより、興奮伝播シミュレーションをより現実にちかづけ、単一の旋回性興奮の発生を試みた。シミュレーションの結果、単一の旋回性興奮に関し、従来報告した心室全体のモデルと比較してより詳細に観察することが可能となった。今後、本研究を異常興奮の発生機序の解明へと発展させる端緒が得られた。 現在、シミュレーションに関しては、単一の旋回性興奮の発生を様々な条件で行っているところである。
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