Project/Area Number |
04250211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
永田 豊 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (70084499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 正人 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40097720)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | GM1ガンクリオシド / トランスグルタミナーゼ / 除神経 / 軸索切断 / 神経伝達物質 |
Research Abstract |
コリン作動性節前神経末端が交感性節後ニューロンと、シナプス結合している上頚交感神経節(SCG)を、成熟白鼠より摘出して生理溶液中で好気的にincubateしながら、脱分極性神経伝達物質(ACh;0.1mM)を作用させると、神経節のCa^<2+>依存性変指標酵素のトランスグルタミナーゼ(TG)活性は、急速(数分以内)に著明(数倍)に増強した。一方、過分極を生じさせる交感性伝達物質(NE;0.05mM)の添加により、SCG内TG活性は逆に急速かつ有意に抑制された。そこでこれら神経伝達物質によるシナプス刺激がSCG内のTG酵素の活性化あるいは抑制化をひきおこす細胞レベルでの局在を深るため、節前神経切断術(denervation)または節後神経軸索切断術(axotomy)を実施して、1週間経過後にそれぞれ節前神経変性または節後ニューロン脱落と周囲のグリア細胞の反応性増殖をひきおこした標本を作製して、各標本で種々の刺激に対するTG活性化の変動を検討した。(1)Denervation後のSCGでは、ACh添加によりTG活性は増大するが、NE刺激により酵素活性は減少した。組織化学的検索でシナプス部に濃縮して存在するガングリオシド(GM1)は、合成シアル酸コレステロール(SC)と同様に、非手術SOG内TG活性を短時間以内に著明に増強することを昨年度報告した。節前神経末端が消失しているdenervated SCGにGM1やSCを作用させても、SCG内TG活性には全く変動が認められなかった。(2)axotomy後のSCGではやはり非手術標本により程度は少ないが、神経伝達物質添加により神経節内TG活性は全く変化しなかった。しかしGM1やSCは脱分極剤と同様にSCG内TG活性を増強させた。これらの実験成績から、神経伝達物質は節後ニューロン膜のreceptorに作用して急速にTG活性の変動を生じさせるのに反して、ガングリオシドのシアル酵残基はむしろ節前神経末端に作用し、それらのTG活性を増強する結果、伝達物質放出を調節してシナプス伝達機能を修飾していると考えられた。
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