Project/Area Number |
04253229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高井 義美 神戸大学, 医学部, 教授 (60093514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 一馬 神戸大学, 医学部, 助手 (60188290)
佐々木 卓也 神戸大学, 医学部, 助手 (40241278)
菊池 章 神戸大学, 医学部, 講師 (10204827)
貝淵 弘三 神戸大学, 医学部, 助教授 (00169377)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥52,000,000 (Direct Cost: ¥52,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥27,000,000 (Direct Cost: ¥27,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥25,000,000 (Direct Cost: ¥25,000,000)
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Keywords | 低分子量G蛋白質 / Rho / HGF / 細胞運動 / Rho GDI / C3 / TPA感受性因子 / Cキナーゼ / 細胞増殖 / 低分子量GTP結合蛋白質 / ras p21 / rho p21 / smg GDS / rho GDI |
Research Abstract |
低分子量G蛋白質の中でも、Rasは核遺伝子の発現を介して細胞の増殖や分化を制御していることが判明しているが、私共は本研究でRhoがアクトミオシン系を介して細胞の形態や運動を制御していることを明らかにした。すなわち、ケラチノサイト308R細胞にRhoの活性制御蛋白質であるRho GDIや、RhoをADPリボシル化してその機能を阻害するC3酵素をマイクロインジェクションすると、HGFによる細胞運動が完全に阻害された。このRho GDIやC3の作用は、活性型のRhoやADPリボシル化をうけない変異型Rhoと共にインジェクションすると認められなかった。また、Cキナーゼを活性化するTPAを作用させても細胞運動が引き起こされ、この作用はRho GDIやC3によって阻害された。細胞運動はRasやCa^<2+>とは直接関係していなかった。これらの結果から、HGFの受容体Metは何らかの機構でTPA感受性因子(Cキナーゼ?)を介してRhoを活性化し、その結果、細胞運動が引き起こされると考えられる。現在、TPA感受性因子がどのような機構でRhoの活性を制御しているか、Rhoがどのような機構で細胞運動を制御しているかを解析中である。Rasやその関連蛋白質の遺伝子の異常が細胞の異常増殖を引き起こすことはすでに判明しているが、これらのアナロジーからRhoとその関連蛋白質の遺伝子の異常ががん細胞の浸潤・転移に関与している可能性がでてきた。現在、RhoやRho関連蛋白質の遺伝子が浸潤・転移度の高いがん細胞で異常があるか否かも検討している。一方、Rasの活性制御蛋白質と標的蛋白質であるSmg GDS,REKSは共に私共の研究室で発見したものであるが、これらに関する本年度の研究も順調に進んだ。
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