Project/Area Number |
04254202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 英夫 東北大学, 薬学部, 助教授 (30111454)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 核酸 / DNA / ペプチド / B-Z転移 / 特異的認識 / ウイルス / ヒストン |
Research Abstract |
蛋白質による遺伝情報の発現制御過程においては、DN處上の塩基配列に対する蛋白質の識別と結合、また、その結合に伴う蛋白質、DNAの構造変化が重要を役割を果たしていると考えられる。本研究では、蛋白質中のアミノ酸部分配列のモデルとしてオリゴペプチドを採用し、核酸との相互作用を検討することによって、以下の知見を得た。原則として(Lys-X)n-Lys型のアミノ酸配列を持ち、XがGlyやAlaのような小さな残基、または、LysやArgなどの塩基性アミノ酸残基であるオリゴペプチドは、G-C塩基対からなる核酸ポリマーを右巻B型から左巻Z型に構造変換する能力を有する。これらのアミノ酸配列は、DNAの構造揺らぎ中の現れるZ型構造を特異的に認識・結合し、この構造を選択的に安定化することによって、DNAの構造変換を行なうと考えられる。一方、ウイルスPf3のコート蛋白質は、そのDNA結合領域に、他のウイルスとは著しく異なるアミノ酸配列を持つことが知られている。この特殊なアミノ酸配列は、β-シート構造を形成する能力が高く、PheやTrpなどの芳香族アミノ酸側鎖が核酸塩基と直接相互作用することによって、DNAの構造安定化と保護を行っているものと考えられる。さらに、ヒストンH1、H2BのDNA結合部位に存在するSer-Pro-Lys-lys(SPKK)の繰り返し配列の役割について検討した結果、このアミノ酸配列はA・T塩基対と特異的に認識し、塩基対内水素結合や塩基間スタッキングを弱め、DNAに二本鎖構造を暖くすることが判った。
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