HU蛋白質の点変異とキメラ変異を用いたHU・DNA複合体の形成とその機能の解折
Project/Area Number |
04254216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
今本 文男 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (00029761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五島 直樹 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (70215482)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | HUタンパク質 / 変異HU / 核様体 / 大腸菌 / DNA結合 / IHF / キメラタンパク質 |
Research Abstract |
大腸菌のヒストン様蛋白質と呼ばれるHUは、DNAに結合してゲノムDNAの諸機能(複製、部位特異的組換え、転写制御)の発現に関与している。一方IHFもDNAに結合して、ゲノムDNAの諸機能に必要な蛋白質であるが、HUと異となって、特異なDNA塩基配列に結合する。それによってHUとは異なったゲノム機能に関与している。HUとIHFはいづれも2成分因子でヘテロ2量体を構成し、蛋白化学的に類似している。HUとIHFのDNA結合様式や作用の特徴がどのドメイン構造によって発揮されるのかを明らかにするために、これらの蛋白質間でキメラ構造を作成するとともに、スーパーHUを構築した。 本年度は4種類のキメラ蛋白質とスーパーHU蛋白質を用いて、DNA結合性や生理活性を検討した。その結果、HUとC末端側の22残基のアミノ酸配列(逆保行βsheetで形成されるarm構造領域)がDNA結合に必要であり、IHFのこの領域はDNAの特異的シグナル配列の識別に関与することを示唆する知見を得た。IHFβのarm領域はHUと同様にDNAに非特異的に結合する作用をもつと考えられた。HUのN末端側の21残基のアミノ酸配列(αhelix2-β1構造領域)は、従来の多量体形成に必要な領域という考えに加えて、DNA結合を補佐することを見出した。スーパーHUは、HUのDNA結合ドメインを大腸菌のHUより強くDNA結合する好熱性細菌のHUを参考にして構築した。HU機能は保持したまま、よりDNA結合性を増したHUが作成できた。その性質について解折を行った。3種類のスーパーHUのDNA結合様式とMuファージDNA複製などへの効果について興味ある知見がえられた。そのDNA結合力は塩基性アミノ酸残基の増加に伴って大きくなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)