シロイヌナズナにおけるキネシン様モーター蛋白質遺伝子の構造と発現制御
Project/Area Number |
04257204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 秀夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (90013333)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | モーター蛋白質 / キネシン / シロイヌナズナ / 塩基配列 / 二次構造予測 / 遺伝子 |
Research Abstract |
動物細胞や下等真核細胞においては、ATPを利用し、微小管(マイクロチューブル)に沿って細胞内構造体の移送を行う動力蛋白質(モーター蛋白質)として、ダイニン(dyein)やキネシン(kinesin)が知られている。特にキネシン様蛋白質は、核分裂や種々の細胞内構造体の移送に関わる重要な機能を担っていることが次第に明らかになりつつある。本研究は、従来ほとんど研究の行われていない高等植物細胞におけるキネシン様微小管モーター蛋白質について、その存在を遺伝子レベルで明らかにするとともに、その構造・機能ならびに発現調節機講を解明しようとするものである。 まず、キネシン重鎖ならびにキネシン様蛋白質に共通する、モーター・ドメインより、PCR用のプライマーを設計・合成し、シロイヌナズナのゲノムDNAを用いてDNA断片の増幅を行った。得られたPCR産物の塩基配列を調べた結果、少なくとも5つのキネシン様遺伝子(A〜E)が存在する可能性が示された。次にシロイヌナズナの葉、花などよりcDNAライブラリーを作成し、上記のA〜Eの断片をプローブとしてスクリーニングを行い、それぞれ複数のクローンを得た。これらのcDNAクローンの塩基配列の決定を行ったところいずれの領域からも、700アミノ酸以上の蛋白質をコードするORFが発見された。これらのORFから予想される蛋白質のアミノ酸配列は、いずれもC末端側に既知のキネシン様蛋白質のモーター・ドメイン領域と高い相同性を示した。一方、N末端側には小さな球状ドメインが中央部には大きなストーク構造を取り得るαへリックスに富む領域が認められた。そこで、これらの遺伝子をkat(kinesin related gene of Arabidopsis thaliana)と命名し、katA〜katEと呼ぶこととした。KatCのモーター・ドメイン領域部分を大腸菌を用いて発現・精製し、キネシン様の活性をもつことを確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
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