β-カルボリンの脳内での活性化による神経毒の生成機序と肝における解毒化活性
Project/Area Number |
04258213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
松原 和夫 島根医科大学, 医学部, 助教授 (20127533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池淵 淳 鳥取大学, 医学部, 助手 (30150361)
赤根 敦 島根医科大学, 医学部, 助手 (70202520)
高橋 節典 島根医科大学, 医学部, 助手 (90032226)
塩野 寛 島根医科大学, 医学部, 教授 (20112451)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | β-カルボリン / パーキンソン氏病 / 神経毒性 / N-メチル化酵素 / 人脳 |
Research Abstract |
神経毒である2-N-methyl-及び2,9-N,N'-dimethyl-β-carboliniunmionとそれらを生成するN-methy-latransferarase活性を、GC/MSおよびHOPLCを用いて人脳皮質・黒質により検出した。脳は、神経疾患を有しない法医剖検体より得た。皮質においては、2-Methyl-norharmaniun ion(2-MeNH)及び2,9-dimethyl-norharmaniumion(2,9-Me_2NH)が1例を除き全ての検体より検出されたが、2-methyl-harmaniumion(2MeHA)と2,9-dimethy-harmani um ion(2,9-Me_2HA)は13例中2例からしか検出しなかった。黒質からも、2-MeNHと2,9-Me_2NHは検出され、皮質のレベルより有意に高い値(平均値でそれぞれ20及び7倍)を示したが、2-MeHAと2,9-Me_2HAは検出限界以下であった。これらの前駆体であるnorharman(NH)とharman(HA)も、両方の部位においてそれらのイオンより高い値で検出された。黒質のNHは皮質のそれよりも平均値で30倍高かった。HAの両部位での差は認められなかった。9-Methyl-NHと2-MeNHを基質として、皮質および黒質において2[β]および9[ indole]位のN-methyation活性を測定した。2[β]-N-Methylation活性は、9[indole]-N-methy-lation活性よりも両部位で高かったが、部位による活性値の差はなかった。近年の研究によりβ-carbolinium ionは、構造的にも作用的にもMPP^+に類似していることが明らかにされている。このように生体内で活性化されたβ-carbolinium ionは、自然発症パーキンソン氏病の発症要因の一つと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)