Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
我々はアルカン生育Cardida酵母の細胞内にペルオキシソーム(Ps)が多数発達することを世界で初めて発見し,栄養源である炭素化合物を変えることで,この発達を自在にコントロールできることを明らかにしてきた。このPs局在酵素をコードする遺伝子を単離し解析したところ,酵母のPaタンパクの輸送シグナルとして,最近一部のPs酵素の輸送シグナルであろうと推定されているC末のSKL配列とは異なったいくつかのグループが存在することが予測された。Psへの輸送にいくつかのpathwayや関与するいくつかの因子が考えられることから,より扱い易い系の採用が望まれるが,我々はPsの誘導発達条件の選択が難しかったSaccharomyces酵母でPaの誘導発達条件をすでに見い出した。そこで,この取り扱い易い酵母を用いてCandida酵母のPsタンパクの選択輸送の分子レベルでの解析系,いわゆるPs膜透過輸送のmachinery系を解析する系を確立することを目的とした。本年度得た成果は次のような点である。 1.Saccharomyces酵母内の高発現タンパクのコドン選択がCandida酵母のPsタンパンのそれと同じであることから,Candida酵母のPsタンパクをコードする遺伝子(ここでは,イソクエン酸リアーゼ(ICL)を発現させたところ,細胞質可溶タンパクの30%を越える高発現がみられるとともに,Saccharomyces酵母内に発達させたPs内にこのICLタンパクを取り込まることに成功した。これにより,Paの発達の研究に最適のCandida酵母の系を遺伝子解析の容急なSaccharomycesの系とをin vivoでもin vitroでも相互に乗り入れて扱うことができ,今後の研究の大いなる進展の基盤ができた。 2.ICLのC末AKVを欠損させた改変ICLタンパクを用いて選別輸送実験を行ったところ,改変タンパクもPsを選別認識することがわかったが,分解を受けやすいところからC末の立体構造への寄与が示唆された。
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