Project/Area Number |
04260205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 一馬 神戸大学, 医学部, 助手 (60188290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東江 昭夫 東京大学, 理学部, 教授 (90029249)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | ras p21 / 酵母 / 神経線維腫症1型 / IRA遺伝子 / GAP |
Research Abstract |
出芽酵母のRAS蛋白の負制御因子の一つIRA2蛋白は、ヒトNF1蛋白質と高い相同性を示す。この2種の蛋白質は、それらの活性部位と考えられるGAPドメインの外側まで相同領域が広がっている。ira変異株は熱ショックに高感受性を示すので、この性質を利用して、IRA2遺伝子およびNF1遺伝子の機能領域を解析することが可能である。本年度は、GAPドメイン以外の領域の機能について解析を試みた。 IRA2遺伝子について多種類の欠失プラスミドを構築し、ira2変異株に導入し、宿主菌の熱ショック感受性の回復を調べた。ほとんどGAPドメインだけを持つpKT16はira2変異をサプレスしたが、N末側を欠失させたpKT180(GAPドメインことC末側を持つ)はできなかった。また、C末側を欠失させたプラスミドpKF100(GAPドメインことN末側を持つ)はGAP活性を保持していた。pKT180と、N末部分だけを持ち、それ自身ではGAP活性を持たないプラスミドpKF84を同時にira2変異株に導入すると、ira2変異ガサプレスされた。上記の結果から、IRA蛋白のGAPドメインの外側はIRA蛋白の活性調節に関わること、また、その時、N末側が正に、C末側が負に働くことが予想される。GAPドメインを欠失したプラスミドpKF50は、ira2変異を相補できない。pKT180およびpKF50をそれぞれ野生株に導入すると、形質転換体は熱ショック感受性になった。この結果は、GAP活性を持たないIRA2変異型蛋白が正常なIRA2蛋白の活性を阻害するように働くことを示している。以上の結果から、IRA2蛋白とRAS蛋白の相互作用について考察した。
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