家族性アミロイドーシスの発症機構と血清アミロイドP成分の関与-ジーンターゲティングによる解析
Project/Area Number |
04260220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
前田 秀一郎 熊本大学, 医学部, 助教授 (10117244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸山 千秋 熊本大学, 医学部, 講師 (60040250)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アミロイドーシス / 血清アミロイドP成分 / ジーンターゲティング / 相同DNA間組換え / 胚性幹細胞 / 遺伝性疾患 / トランスサイレチン(プレアルブミン) / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
1.C3H/Heマウスの血清アミロイドP成分(sap)遺伝子領域で、次のようなジーンターゲティングベクターを構築した。[5′flankingregion(約2kb)及び3′-flanking region(約2.5kb)を含む全sap遺伝子の第2エクソンに、マウスの胚性幹(ES)細胞で発現するMC1プロモーターに接続したG418耐性遺伝子を挿入し、さらにMC1プロモーターに接続したヘルペスtk遺伝子を両端に接続したもの。] 2.上記1.のベクターをマウスES細胞に導入して得たG418及びgancyclovirに耐性の約240個の細胞の各々からDNAを抽出した。 3.上記2.のDNAの各々をEcoR1制限酵素で切断し、sap遺伝子の5′端をプローブとして、サザーンブロット法で遺伝子標的組み込みES細胞株を検索した。この方法では、内在性の正常sap遺伝子は、5.8kbのバンドとして、また、第2エクソンに挿入変異をもつsap遺伝子は、2.6kbのバンドとして検出される。約2.6kbのバンドを認めた6個のクローンについて、PCR法で、ジーンターゲティングの有無を調べた。しかし、変異遺伝子に特異的なフラグメントの増幅が無く、調べた約240個中には遺伝子標的組み込み細胞株は存在しないと結論した。 我々は、先に同様の手法を用いてマウスES細胞のトランスサイレチン(ttr)遺伝子に挿入変異を導入した。この場合にはG418及びgancyclovirに耐性となった約130個の細胞のうち、6個が遺伝子標的組み込み株であった。今回の研究結果は、ttr遺伝子領域よりsap遺伝子領域の方がジーンターゲティングの効率が極めて低いことを示している。この点に関して、最近、宿主ES細胞の遺伝子で作製したベクターを用いると、ジーンターゲティングの効率が著しく高まることが報告された。そこで、ES細胞の由来した129/Sv//Evマウスのsap遺伝子で作製したベクターを用いることを計画し、準備を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)