組換えを起こしやすい反復配列に結合するタンパクの分離
Project/Area Number |
04262201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ミニサテライト / 組換え |
Research Abstract |
真核生物のゲノム中には多くの種類の縦列型反復配列が存在する。ミニサテライトやテロメア等がそのよく知られた例であるが、それらの配列は組換え反応を起こし易いという特色を持つ。組換え反応の生物学的意義や分子機構を知るために、我々はミニサテライト・Pc-2に注目し研究対象としている。 Pc-2ミニサテライトが減数分裂時の相同染色体の組換えのホットスポットになっているかどうかは不明である。それを検討するためには、Pc-2座の同定を行う必要がある。C57BL/6とMSMマウスとの61匹のN2戻し交配マウスを作成し、それらに多型を示す57のマーカーDNA座をマップした。即ち、これはPC-2の染色体座を決定するためのパネルを作成したことを意味する。このパネルにPc-2の多型の分離パターンを決め、マーカー座のそれと比較した。その結果、Pc-2は染色体6番の65cM近傍に存在することが分かった。 Homopurine:homopyrimidine鎖が繰り返す配列は組換えに関与すると考えられている反復配列の一種であり、それらは特殊な構造(三重鎖構造)をとるといわれている。これらの反復配列はDNA構造そのもの、もしくはタンパク質との複合体を形成することによって生物学的機能を示す可能性がある。我々は反復配列・d(GGA/CCT)_<12>がプラスミド中で一本鎖構造をとることに注目し、その一本鎖DNAに特異的に結合するタンパクを検索した。マウスの精巣、FM3A細胞核抽出物中にCytosine-rich鎖に特異的に結合する70kDaのタンパクを見いだし、このタンパク質(p70)を一本鎖DNA d(CCT)_<12>アフィニティーカラムを用いて精製した。p70はd(GGA)_<12>、二本鎖のd(GGA/CCT)_<12>には結合せず、また他のHomopyrimidine配列(d(CT)_<12>,d(CTT)_<12>,d(CCTGCCT)_6)とは結合能が低下していることから、配列または構造特異性をもつことが示唆された。一方、Guanine-rich鎖はテロメアと類似構造を持つので、テロメアに見られるG:G pairingをこのDNAを示すかどうかを検討した。一価の塩の存在で、この種の分子会合を(GGA)nも同様にすることがわかった。以上のことから、d(GGA/CCT)_<12>は染色体内で、C-rich鎖にp70が結合し、G-rich鎖が他の分子とG:G pairingをとりうるものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)