平滑筋ミオシン軽鎖リン酸化酵素のアクチン結合と収縮制御
Project/Area Number |
04263202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
桑山 秀人 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (40125399)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | ミオシン軽鎖キナーゼ / ライオトニン / 平滑筋 / アクチン / カルデスモン / カルモジュリン |
Research Abstract |
平滑筋収縮では,収縮制御蛋白質ライオトニン(Ln)によりアクチン側から制御がおこなわれるとするライオトニン説とCa^<2+>-カルモジュリン依存性のミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)によるミオシン軽鎖のリン酸化を介してミオシン側からおこなわれるというリン酸化説とが提出させた。両仮説の是非を明確にするために我々は平滑筋抽出試料からMLCK活性とLn活性をそれぞれ分離することを精力的に試みた。トリ砂襄の場合は,蛋白質としては130kDa成分のみが得られ,両活性を分離することはできなかった。一方,牛胃および牛大動脈抽出液からはLnとしては155kDa,MLCKとしては130kDaの2つの蛋白質成分が得られたが,活性の分離が不完全であった。牛の2つの成合に違いをアミノ酸配列から調べたところ130kDaは155kDaのN末端側約25kDa部分が内因性プロテアーゼにより切断されたものであり,155kDa成分にはミオシンフィラメント結合モチーフ,MLCK活性モチーフおよびCaM結合モチーフの存在が確認された。この結果からLnとMLCKは同一分子であることがわかった。cDNAからの配列によれば155kDa成分にN末端部分のアミノ酸80残基は,平滑筋・非筋MLCKに共通の保存配列ドメインで,カルテスモンによる収縮制御に不可欠なCaM・アクチン結合ドメインと類以の配列を含んでいた。また,このドメイインはアクチント強く結合することが示された。平滑筋MLCKのN末端部分はアクチン側からの制御に重要と考えられる。牛平滑筋ではアクチン結合ドメインに続き,プロテアーゼで切られ易い部分がありそこで切られてできる130kDa成分は,MLCK活性は保存されているが,アクチンとの結合能は失われている。一方トリ砂襄では分解酵素で切られる部分が欠損しているために,一つの橋LCKのみしか得れらなかったと解釈できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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