中枢性・末梢性血管作動因子および外来因子の血管壁におけるクロストーク
Project/Area Number |
04263221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
山田 久夫 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00142373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福永 龍繁 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70156800)
越智 淳三 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10073058)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 血管作動物質 / エンドセリン / バソプレシン / ラット / 個体発生 / 顆粒性導管細胞 / 気管支上皮 / c-Fos |
Research Abstract |
ラットにおけるエンドセリン分泌部位の個体発生学的検索:ラット肺では、13日目以後の胎児例において気管支上皮が免疫染色陽性を呈していたが、新生児以後は陰性であった。陽性所見はとくに発育伸長する気管支の先端部に認められた。PCR法によると胎生期から生後3年にいたるまで全例でET-1,ET-3のmRNA発現が認められた。出生後も気管支上皮はETを産生するが、その細胞内含量が免疫染色の感度以下に減少すると考えられた。一方、ラット唾液腺では、顎下腺の顆粒性導管細胞を中心とする導管系および血管内皮や筋上皮細胞に、免疫染色陽性所見が観察され、この所見は、胎生18日目以後老年にいたるまでの全例で認められた。またET-1,ET-3のmRNAもすべての例で検出された。ラットの顆粒性導管細胞は、NGFやEGFを分泌する事が知られており、またETやNGFはヘビの口腔内・外分泌腺から分泌される蛇毒とそれぞれ共通の遺伝子祖先を有するので、ETの作用や役割を考察する上で重要な示唆が与えられた。また、胎生17-21日の甲状腺や、胎生12-13日の未分化な心筋細胞にも免疫染色陽性反応が認められた。 ラット脳におけるETの作用:成熟ウィスター雄ラットの側脳室にET-1またはET-3を投与し、脳内でのc-Fosタンパクの発現を免疫組織化学的に検索したところ、室傍核と視索上核のバソプレシン・とオキシトシン・ニューロンに陽性所見が観察された。オンコプロテンのひとつであるc-Fosは細胞分裂周期の一時期に発現してくるが、もはや細胞分裂し得ないニューロンでは脱分極をおこし発火している状態の時発現するとされている。すなわち、直接・間接にETの刺激を受けていることを意味する。このことは上記諸核が血管反応の中枢であることを裏付けるとともに、ETとバソプレシンの関係を解析する上で重要な所見である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)