Project/Area Number |
04263236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小川 靖男 順天堂大学, 医学部, 教授 (50103841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 治 順天堂大学, 医学部, 助手 (60245694)
森本 幸生 順天堂大学, 医学部, 助手 (50202362)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 大動脈平滑筋 / スキンドファイバー / latch bridge / ミオシン軽鎖 / りん酸化 / ミオシン軽鎖キナーゼ / 蛋白ホスファターゼ |
Research Abstract |
血管平滑筋における所謂latch bridgeの分子機序を研究する目的で、その実験モデルを作製するため、ウサギ大動脈Triton X-100処理スキンドファイばーをCa^<2+>により収縮させた後、ADPを含むph6.0の酸性溶液で30-40分間処理するとミオシン軽鎖LCの高度のリン酸化を伴ったCa^<2+>非依存性持続的張力を発生することを見出し、その特性について昨年度報告した。今年度はその分子機序について引き続き研究した。ウサギ大動脈標本では弾性要素の寄与が大きく、quick-release法による解析はできなかったが、細い腸間膜動脈標本を用いて検討したところ、Ca^<2+>非依存性の持続的張力はactiveな過程により怠起されることが明らかになった。短縮速度はCa^<2+>依存性の場合の約半分であり、これが高度のLCりん酸化によるものなのか、短にpH6.0の溶液で処理したためなのかはさらに検討しなければならない。次に[γ-^<32>P]ATPを用いてLCりん酸化部位を標識し、SDS-PAGE及びelectroblottingにより単離した標識LCをトリプシン限定分解後、標識部位を含むペプチドのマッピングを行うとCa^<2+>による収縮の場合と同様のペプチドマッピングパターンが得られ、酸性ADP溶液処理後のりん酸化はミオシン軽鎖キナーゼ活性によると考えられた。更にCa^<2+>による収縮標本及び酸性ADP溶液処理標本でのりん酸化LCの脱りん酸化速度を測定したところ、後者の場合は前者の約1/20であることが判った。即ち、酸性ADP溶液で処理することによりLCホスファターゼ活性が著しく抑制され、そのために高度りん酸化レベルを伴った持続的張力発生が生じると推定される。一方、平滑筋の収縮弛緩調節機構を再検討する手始めとして、ニワトリ砂嚢よりミオシンBをとり、江橋の方法によりこのミオシンBを脱感作した。この際に取り除かれた成分より脱感作ミオシンBをCa^<2+>感受性にする因子を精製した。この因子はカルモデュリン依存性であること、MLCK活性を示すこと、SDS-PAGE上での移動度はMLCKとほぼ同じであることなどが判った。LCりん酸化は今迄唱えられているように収縮に本質的なのかあるいは単なる随伴現像なのか、多角的に検討して行きたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)