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高等植物の生活史の分化と相互適応

Research Project

Project/Area Number 04264202
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

大原 雅  北海道大学, 農学部 (90194274)

Project Period (FY) 1992
Project Status Completed (Fiscal Year 1992)
Budget Amount *help
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Keywordsオクエゾサイシン / 個体群構造 / 受粉・交配様式 / 種子散布
Research Abstract

林床性の多年生草本オクエゾサイシン(Asiasarum heterotropoides)の、個体群構造、受粉・交配機構、種子散布機構に関して調査を行った。
個体群構造:オクエゾサイシンが優占する林床に、1m×1mの調査区を2つ設定し、調査区内の全個体を生育段階別のクラスに分類し、ステージ・クラス構造を作成した。その結果、種子から実生並びに小さな幼植物段階の個体数の大きな減少が認められた。しかし、中間のクラスでは減少傾向は暖和し、開花段階で再び減少する傾向が認められた。さらに、両調査区に関して個体の位置を記録し、m*-m回帰法を用いて、空間分布の解析を行った。その結果、実生個体は集中度が高く、開花個体に近接して分布した。これに対して、生育の進んだ個体は、ランダムまたは規則的な分布様式を示した。このことから、ステージ・クラス構造における幼植物個体の数の減少は、集中分布による個体間の競争および開花個体による被圧が大きく影響しているものと考えられた。受粉・交配機構:交配実験の結果、自殖・他殖ともに和合性が認められた。しかし、除雄個体においては結実がほとんど認められなかった。さらに、花の観察より、葯の位置が変化し自動的に自家受粉することが確認された。この他に、昆虫の訪花頻度も非常に低いことから、自然状態においては自殖が優占的に行われているものと考えられた。種子散布:標識した種子を用いたアリによる散布実験の結果、実際には65%の種子が移動することなく、親個体近くに残されることが明らかになった。これが実生の開花個体に近接した集中分布と、それによると考えられる幼植物段階での個体数の著しい減少をもたらすものと推測された。一方、アリにより散布された種子の平均移動矩離は32cmであったが、このわずかでも親個体近くにおける集中分布を避けることにより、競争を回避し、その後の生存率が高くなるものと推定された。

Report

(1 results)
  • 1992 Annual Research Report

URL: 

Published: 1992-04-01   Modified: 2016-04-21  

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