Project/Area Number |
04266104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
二井 將光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50012646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 成男 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (00125832)
白木原 康雄 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (20150287)
伊藤 雄而 山梨大学, 教育学部, 教授 (10013517)
小沢 高將 (小澤 高将) 名古屋大学, 医学部, 教授 (80022771)
田川 邦夫 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (40028296)
茂木 立志 東京大学, 理学部, 助手 (90219965)
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Project Period (FY) |
1992 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥157,200,000 (Direct Cost: ¥157,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥56,000,000 (Direct Cost: ¥56,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥60,200,000 (Direct Cost: ¥60,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥41,000,000 (Direct Cost: ¥41,000,000)
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Keywords | ATP合成酵素 / ATP / 反応機構 / 高次構造 / 活性中心 / H^+輸送路 / αβ複合体 |
Research Abstract |
ATPは、ミトコンドリアおよび葉緑体においていずれも、電子伝達鎖の形成するH^+の電気化学的ポテンシャル差を駆動力とし、ATP合成酵素(F_0F_1)によって作られている。また、ATP合成酵素の生化学的実体と性状は、主に研究代表者らによって実証されてきた。既に全一次構造が明らかにされており、ATP結合部位、H^+輸送路等の基本的な機能部位の構造が明かにされようとしている。したがって現時点では本酵素の反応機構と高次構造を統合的に理解し、決定的に実証しなければならない段階となっている。このような現状をふまえ、ATP合成酵素の高次構造を明らかにし、反応機構を解明することを本研究の究極の目的とした。 ATP合成酵素(F_0F_1)の各サブユニットのレベルで高次構造と反応機構に関して以下の主な成果を得た。a)ミトコンドリアF_0F_1の分子構築とH^+輸送に重要なアミノ酸残基を確立した。b)2.5Å分解能の回折パターンを与えている好熱菌F_1(α3β3複合体)の結晶を用い高次構造のモデルを得た。c)F_0およびF_0F_1を大腸菌において大量に作らせ2次元結晶化の条件を決め、F_0を膜中に再構成し、H^+輸送に伴う動的構造を推定する実験系を確立した。d)βサブユニット変異(とその抑圧変異)を導入し、活性中心とその活性中心近傍の構造を推定した。βサブユニットのGlu181、Arg182、Lys-155、Thr-156が触媒残基であることを立証した。e)好熱菌の再構成した二つのATPase複合体α1β1とα3β3の構造維持機構を明かにした。f)ミトコンドリアの調節蛋白とF_1F_0の相互作用を明かにした。g)Enterococcus hiraeのF_0F_1の発現機構/構造/機能を他の生物のものとを比較した。それぞれの成果は担当の研究者を中心に他の研究者の密接な協力によって得られた。
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