中枢性シナプス可塑性のビデオマイクロスコピーによる研究
Project/Area Number |
04267222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
寺川 進 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (50014246)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | シナプス / 神経伝達物質 / クロマフィン細胞 / エソサイトーシス / 開口放出 / 長期増強 / 画像処理 / fura-2 |
Research Abstract |
本研究は、神経接合部の信号伝達活動を光学顕微鏡法と高速画像処理法を組み合わせることによって直接捉え、その動的な特性を調べ、さらに、分子機構を解明することを目的とする。培養クロマフィン細胞にてシナプス様構造を作らせ、節前側を電気刺激したところ、微分干渉像にエキソサイトーソス反応が直接捉えられた。Fura2によるCaイメージングを同一標本で同時に行った。Ca波は刺激部位から接合部へ向かって伝播し、さらに節前側から節後側へと伝達した。Ca波は立ち上がり30ミル秒ぐらいのもので、節前から節後への伝達には数百ミリ秒の明瞭な遅れがあった。これらのことから、シナプス構造におけるエキソサイトーシスは細胞間接合面近傍でその頻度高がくなり、自由終末での均一な頻度分布と対照的であった。しかし、その部位のCa反応は刺激部位におけるより小さかった。終末における顆粒分布等に特別な偏りが無いことは微分干渉像観察から明らかであり、エキソサイトーシスの頻度は細胞内Caイオン濃度だけでなく細胞膜の膜融合特性によっても制御されることがわかった。このような陥没腔の形成により、反応面の細胞膜面積が限られている場合にもエキソサイトーシス頻度が増大する。陥没腔ができる機構としては、開口直後に顆粒が膨大化するのと、エキソサイトーシス反応をした顆粒の膜の回収過程が遅れることによるものとがある。繰り返し刺激によって顆粒内容の性状が変化したり、膜の回収に携わる分子が消費されると、複合型エキソサイトーシスが起きて陥没腔が形成されると同時にその頻度が増大すると考えれば、高頻度刺激後の長期増強の分子機構が説明できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)