Project/Area Number |
04268209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 千賀子 神戸大学, 医学部, 教授 (20025571)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 高義 神戸大学, 医学部, 助教授 (50144564)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ユビキチン / アルツハイマー病 / paired helical filament / ユビキチンC末端加水分解酵素 / Levy小体 / PGP9.5 / cDNAクローニング |
Research Abstract |
PGP9.5(protein gene product9.5)はユビキチンC末端加水分解酵素のアイソザイムのひとつで、ユビキチンを介するATP依存性タンパク質分解機構に関係している。また、PGP9.5がアルツハイマー病におけるPHF(paired gelical filament)やパーキンソン氏病におけるLevy小体に選択的に存在することが示され、これら神経変性疾患の病因に対するPGP9.5の関与が示唆されている。本究研では、PGP9.5のアルツハイマー病脳内蓄積物質形成機序における役割を明らかにすることを目的としている。本年度は我々はラットPGP9.5のcDNAクローニングに成功し、またそのmRNAと蛋白の分布を明らかにした。(方法)牛脳からPGP9.5を部分精製し、これらを家兎に免疫した。得られた抗体を用いてラット脳cDNAライブラリーをスクリーニングし、ラットPGP9.5クローンを単離した。併せてその塩基配列を決定した。また。ノーザンブロット法によりPGP9.5mRNAの、特異抗体を用いたウエスタンブロット解析によりPGP9.5タンパクの組織および脳内分布をそれぞれ調べた。(結果および考察)得られたラットPGP9.5cDNAは856の塩基配列からなり、アミノ酸読み取り領域はアミノ酸223残基で、分子量は24.782と推定された。ノーザンブロット法によりPGP9.5mRNAの組織分布を調べると、脳で最も多く、ついデ精巣、その他の部位(心,肺,膵,小腸,肝,腎,脾,副腎)では検出できなかった。また脳内では広く発現していたが小脳および橋・延髄では発現量が少なかった。抗PGP9.5抗体を用いたウエスタンブロット解析にてPGP9.5タンパクの分布を調べると、mRNAの分布とをとんど一致していた。この分布は、これまでの他グループにより報告されてたPGP9.5の免疫組織化学的分布とかなり異なっており、これまで報告されてきた神経変性疾患におけるPGP9.5の変化の少なくとも一部は誤っていることを示唆している。
|