エイズ治療薬としてのアンチセンスオリゴヌクレオチドの臨床応用へ向けた開発研究
Project/Area Number |
04269208
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松倉 誠 熊本大学, 医学部, 助手 (70238997)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | アンチセンス / ホスホロサイオエイトオリゴマー / HIV / アクリジン / アントラキノン / 細胞内分布 |
Research Abstract |
HIVに対するヌクレアーゼ抵抗性アンチセンスホスホロサイオエイトオリゴマー(以上S-オリゴマー)の抑制効果は、新規感染と持続感染の両方に対して活性があり、新規感染阻止は0.5μMで完全な抑制が出来る。しかし、持続感染に対しては、50%抑制を認める濃度は2.5〜5.0μMと比較的に高く、アンチセンス効果を強化する必要がある。そこで、従来のrevに対するアンチセンスSオリゴマーに、5'側にアクリジンまたはアントラキノンをリンカーを介して結合させ、mRNAとの水素結合(Hybridization)をより強力にすることを試みた。持続感染系で検討したところ、アクリジン結合アンチセンスは5倍、アントラキノン結合アンチセンスは10倍程強力なアンチセンス効果をもたらした。細胞毒性はアクリジン結合アンチセンスは、従来のアンチセンスオリゴマーと同程度あるいはやや少なく、アントラキノン結合アンチセンスは10μMより高い濃度で従来のものよりやや毒性が強かった。これらの化学修飾で塩基配列特異性が減少しないかを、センス配列、ランダム配列のオリゴマーを用いて検討したところ、特異性には変化がなくアンチセンス配列のみにHIV遺伝子発現抑制効果がみられた。 蛍光物質(フロレシン)を結合させたアンチセンスSオリゴマーを用いて、各種リンパ球への取り込みをFACSにて検討した。Sオリゴマーは濃度依存性に細胞内に取り込まれ、数時間でプラトーに達した。細胞内からの排出は、ヌクレアーゼ非抵抗性の天然型オリゴマーに比較すると遅く、アンチセンスとして有利と考えられた。HeLa細胞にと細胞内分布を検討したところ、小胞体、該小体などに高濃度に取り込まれていることが観察された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)