Project/Area Number |
04270215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
井上 宏子 早稲田大学, 人間科学部, 講師 (60184769)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ショウジョウバエ / 記憶・学習突然変異 / リン酸化タンパク質 |
Research Abstract |
ショウジョウバエの学習や記憶の突然変異体は数種類分離されており、そのいくつかはタンパク質キナーゼ活性に関連した異常があることが知られている。これらの突然変異におけるタンパク質のリン酸化はこれまで調べられた限りでは正常のハエとの明確な差は得られていない。そこで我々は、学習や記憶の過程には遺伝子の発現が関与していると考えられているので、核中での転写調節因子のリン酸化を調べてみることにした。 まず初めに核分画全体のリン酸化を見ることにした。正常のハエの頭部から核分画を取り出して[γ^<-32>P]ATPでラベルしたところ、多数のタンパク質のリン酸化が見られた。cAMPの添加により数種のタンパク質のリン酸化の亢進が見られたので、この分画にはプロテインキナーゼA(PKA)が存在すると考えられる。次に、突然変異から核分画を取り出して同様にリン酸化を行ってみたが、正常のハエとの間に明確な差は見られなかった。そこで今後は核分画を取り出してリン酸化するという方法ではなく、生きたハエを^<32>Piでラベルしてから核分画を取り出して比較するという方法を試みることにする。 ウミウシでは学習に伴って低分子量Gタンパク質の一種と考えられる分子量20kDのリン酸化タンパク質(cp20)の含有量が変化することが知られているが、これと相同なタンパク質をGTP結合性を指標にショウジョウバエから抽出する事を試みた。候補が出てきたので、現在これが電気生理的に活性をもっていることを確認する実験を行っているところである。
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