Project/Area Number |
04272214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
太田 成男 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00125832)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | tRNA / ミトコンドリア病 / MELAS / ミトコンドリアDNA / 培養細胞 |
Research Abstract |
骨格筋と中枢神経系に主症状が現れるミトコンドリア脳筋症は症状の特微によっていくつかの病型に分類される。ミトコンドリアDNAの欠損やミトコンドリアtRNAの点変異によって発症することがあきらかにされつつあるが、病型に分類されるような症状の違いがどのようにして現れるかなど不明の点が多い。ミトコンドリアtRNAの新たな機能を見つけるために以下の実験をおこなった。 1)MELAS点変異(3243A-G)を持ちmtDNAは増殖に有利である。 mtDNAの変異が表現型に影響を及ぼすには、変異mtDNAが正常mtDNAに比して何らかの機構で増加しなければならない。そこで、長期に渡って細胞を培養し、正常mtDNAと変異mtDNAの比率の変動を測定した。そして、点変異でもMELAS点変異mtDNAは正常mtDNAにくらべ、見かけ上の増殖能が高いことが判明した。 2)MELAS点変異でも変異の場所によってミトコンドリアタンパク質合成への影響は全く異なる。 MELAS患者の80%のmtDNAには3243A-Gの変異が認められるが、10%の患者では3271に点変異が認められる。いづれもtRNA-Leu(UUR)上の変異であり、臨床的には全く区別がつかないという。そこで、ミトコンドリアタンパン質合成における違いの有無を調べた。各々の点変異をもつ患者から分離された培養細胞から核を除き、mtDNAを全く持たないHeLa細胞(EB8)と融合させた。そのなかから、シトクロム酸化酵素活性の正常、欠損株を分離した(細胞質の融合なのでサイブリドと呼ぶ)。症状は全く同じでも変異の場所によって、ミトコンドリアタンパク質合成への効果は全く育なっていた。
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