形質転換型ラン藻における二酸化炭素固定の環境適応機構
Project/Area Number |
04273203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鈴木 英治 茨城大学, 理学部, 助手 (60211984)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 化学合成細菌 / カーボニックアンヒドラーゼ / 形質転換 / 光合成 / シネココッカス / チオバチルス / 二酸化炭素 / ラン藻 |
Research Abstract |
本研究では,高等植物葉緑体,および大腸菌のカーボニックアンヒドラーゼ(CA)と有意な相同性を示す,ラン藻Synechococcus PCC7942株の遺伝子icfAについてその生理的機能を明らかにする目的で,この遺伝子を大量発現するSynechococcus PCC7942形質転換株の構築を試みた。また,無機炭素固定機構の普遍性を検証するため,化学合成細菌Thiobacillus neapolitanusのCAおよびRuBisCO遺伝子の検索を行なった。 tacプロモーターおよびカナマイシン耐性遺伝子を含むカセットを構築し,これをicfA遺伝子の開始コドンの67bp上流のHindIII部位に挿入してSynechococcusの形質転換株(HD::KT)を作成した。ラン藻の染色体上で期待通りの組換えが起こったことを確認した。組換えの結果,icfA由来の1.0kb RNAが大腸菌においては200μM isopropyl-β-thiogalactosideの添加に依存して検出され,挿入したプロモーターの制御下でCA遺伝子が発現されることが確認された。形質転換株の生育速度は,対数増殖期において,通常の空気および3%Co_2通気のいずれの条件においても野生株に比べ7-9%高い値を示した。現在,形質転換株の光合成特性について検討を行なっている。 T.neapolitanusの全DNAについてラン藻のRuBisCO構造遺伝子(rbcLS)をプローブとしたサザンブロッとを行なった結果,特異的にハイブリダイズするバンドが認められ,ゲノム当り1コピーのRuBisCO遺伝子の存在が示唆された。T.neapolitanusのCA遺伝子については,ラン藻と大腸菌において保存されている配列にもとづき合成プライマーを作成しPCR法による増幅を行ったところ。対応する長さのバンドが検出された。
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Report
(1 results)
Research Products
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