Project/Area Number |
04273219
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
田中 浄 国立環境研究所, 生物圏環境部, 室長 (50124350)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊 剛 北海道東海大学, 工学部, 助教授 (70124344)
青野 光子 国立環境研究所, 生物圏環境部, 研究員 (10202491)
久保 明弘 国立環境研究所, 生物圏環境部, 研究員 (20186430)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | アスコルビン酸ペルオキシダーゼ / アラビドプシス / 過酸化水素消去系 / 活性酸素 / グルタチオン還元酵素 / 形質転換植物 / 二酸化硫黄 / パラコート |
Research Abstract |
水欠乏(乾燥)、強光、紫外線、大気汚染等の環境ストレスを受けた植物は光合成阻害や色素(クロロフィルやカロチノイド)破壊等の障害を受ける。これらの障害発現に活性酸素が関与していることが明らかになってきた。遺伝子工学的手法では活性酸素解毒系酵素を強化することにより、環境ストレス耐性植物を開発できる可能性がある。活性酸素解毒を考える上でスーパーオキシドラジカル、過酸化水素の消去系が効率よく作動することが重要である。ここではグルタチオン還元酵素(GR)、アスコルビン酸ペルオキシダーゼ(AP)、スーパーオキシドシズムターゼ等の遺伝子を単離、構造解析すると共に環境ストレス時の遺伝子発現機構を調べる。最終的にはこれらの酵素遺伝子を植物に導入し、これら酵素活性を強化することにより、過酷な環境下でも高い光合成能力を保持し、生育できる植物を発開することを目的とする。 大腸菌GR遺伝子にCauliflower mosaic virus 35Spromoter、Nopaline synthase遺伝子のTerminator se-quenceを連結し、Ti plasmid vectorを用いて、タバコ(Nicotiana tabacum SR1)に導入した。また、葉緑体に大腸菌を輸送するためにフェレドキシンのトランジットペプチドのDNA fragmentを合成し、promoterと大腸菌GR遺伝子間に連結した。 形質転換植物は対照の3倍のGR活性を示した。形質転換植物のGRの細胞内局在性を細胞分画法、イムノブロット法で調べた。トランジットペプチドを連結した植物は大腸菌GR遺伝子を葉緑体で発現し、連結していない遺伝子を導入した植物は細胞質でGRを発現していた。これらの植物を二酸化硫黄とパラコート処理した時、可視障害の緩和が観察され、活性酸素毒性に対して抵抗性を獲得していた。Arabidopsisから細胞質型のAPのcDNAとゲノミックDNAを単離し、塩基配列を決定した。
|