Project/Area Number |
04306001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
脇田 宏 東京大学, 理学部, 教授 (40011689)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野津 憲治 東京大学, 理学部, 助教授 (80101103)
藤井 直之 名古屋大学, 理学部, 教授 (60011631)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Keywords | 火山噴火災害 / 災害軽減 / エトナ火山 / 容岩流制御 |
Research Abstract |
イタリア、シシリー島のエトナ火山(標高3390m)は、世界で最も活動的な火山のひとつである。歴史上、火山噴火による溶岩流が大都市カターニアをはじめ山麓の町村を襲い、数々の大きな災害をひきおこしたことが知られている。 今回の1991年12月にはじまる噴火活動によって、1992年4月には、人口7000人の町ザフェラーナに溶岩流が直撃する危険性が高まった。イタリア火山学連合、および国家防災省を中心として溶岩流を制御する大規模な実験作戦が実施されることになった。 本研究は、この実験の詳細を現場で見学研究することを目的として計画された。4月16日、赤熱した溶岩流がザフェラーナまで約1kmの地点に接近したことをイタリアの火山研究者から知らされ、急遽、研究班が組織された。4月22日には、日本を出発し、カターニアで待ち受けたバレルモ大学の研究者と合流し、23日午後には噴火地点近くの実験本部に到着することができた。 4月24日早朝、溶岩流の流路を変える大土木作業が行なわれている山腹部の現場にヘリコプターにより到達し、ダイナマイトを用いた爆破作業や溶岩の通路となっている地下トンネルを封鎖するための重コンクリートブロック材などを空中輸送する作業を見学した。実験サイトは有毒ガスガたこめる足場の悪い急斜面で、作業は極めて困難なものであった。バルベリ教授をはじめイタリア火山噴火予知の当事者多数が集結していて、この実験や火山噴火研究体制のあり方などについて滞在期間中、有益な意見の交換をすることができた。 本研究によって、溶岩流制御実験に伴う問題点、火山噴火予知研究体制のあり方など、わが国における火山災課軽減に対して非常に参考となる多くの知見が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)