固体材料での衝突カスケード損傷形成過程の実験的研究とシミュレーション研究の接点
Project/Area Number |
04352028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
下村 義治 広島大学, 工学部, 教授 (40033831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 直亮 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00127317)
木下 智見 九州大学, 工学部, 教授 (50037917)
住田 健二 大阪大学, 工学部, 教授 (80028977)
桐谷 道雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (70033826)
石野 栞 東京大学, 工学部, 教授 (70010733)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 衝突カスケード損傷 / コンピューター・シミュレーション / 大規模分子動力学法 / イオン・中性子照射 / 金属材料 / セラミックス / ボイドの形成機構 / 電子顕微鏡観察 |
Research Abstract |
金属、半導体及びセラミックスを高速イオン・中性子で照射すると入射粒子により弾き出されたノックオン原子により衝突カスケード損傷が発生する。この損傷形成は非常に短時間に起きるので直接実験的に調べる事は不可能であり、現在コンピューター・シミューレーションでのみ解明できる。シミュレーション結果の妥当性は形成直後の損傷構造と比較する事により検討できる。「固体材料での衝突カスケード損傷形成過程の実験的研究とシミュレーション研究の接点」研究会を開催して、この分野の先端研究者を集めて研究現状分析と今後の研究方向の検討が研究会の目的である。研究会は名古屋大学・豊田講堂にて平成4年6月に開催した。この研究会は日米科学技術協力事業核融合分野ワークショップとの共催で開催して、米国側参加者4名、日本側参加者35名であった。会議では最近急速に発展している原子挿入法EAMによる多体ポテンシャルを組み込んだ大規模分子動力学的シミュレーションがスーパー・コンピューターにより行われそのシミュレーション結果の最近の進歩について報告が集まった。完全分子動力学計算の場合もノックオン原子のエネルギーの比較的に低いもののみがシミュレーション可能であり、よりエネルギーの高いもの及びカスケード・オーバーラップについての今後の計算が期待される。また損傷形成後の構造緩和についての計算も行われ今までに最も未解決なボイドの形成の原子レベル機構についても明らかになってきた。一方、実験サイドでは高分解能電子顕微境観察及び陽電子消滅分光法、高度に照射条件を制御しての中性子照射法、高エネルギーの加速器を利用しての自己イオン照射実験などの最近の進展の結果についての発表があり、従来は計算と実験の比較は定性的なものに留まっていたが損傷過程の原子レベル機構の細部に立ち入っての定量的な比較が可能になり、より高度に制御しての機能材料の製作への道を開いた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)